フェアリーズ、現体制での活動を終了 Juice=Juice 金澤朋子らも惹かれた魅力を改めて考える
6月17日、フェアリーズが現体制での活動を終了することを発表した。「海外で勝負していける世界に通用する実力派グループ」をコンセプトに、2011年9月にデビューしたフェアリーズ。同年には日本レコード大賞最優秀新人賞を受賞し、℃-uteと並ぶ史上最年少での記録を更新した。
今回の活動終了は、メンバー5人と所属事務所であるライジングプロダクションの協議により「この先全員で同じ方向を向いて活動することができない」という結論に至り決定したとのこと。野元空、林田真尋は個人で芸能活動を続け、井上理香子は芸能活動を終了。また、伊藤萌々香と下村実生はライジングプロダクションに所属し、個人で活動を続けていくという。このニュースを受け、SNS上では活動終了を惜しむコメントやこれまでの活動に感謝を述べるファンの声で湧き上がっていた。本稿では、そんなフェアリーズの活動を改めて振り返るべく、ダンスボーカルグループに詳しい古知屋ジュン氏に話を聞いた。
「フェアリーズは、元SUPER MONKEY'Sの牧野アンナさん、DA PUMPのKENZOさんに鍛え上げられたこともありダンススキルが非常に高いグループです。ライジングに所属しているグループの傾向として、メンバー同士のシンクロ感を重視したダンスが特徴的です。フェアリーズにも同じ血を感じるところがあり、近年の作品で言えば「Tell Me How You Feel」のダンスリハーサル映像などを観ていただくとわかりやすいかと思います。また、そういった高難易度のダンスをハイヒールで踊りながら生歌で勝負できるところは、先輩である安室奈美恵さんやMAXに近い魅力もあったとも思います。小・中学生のダンス好きな女の子にも憧れられた存在で、現在Juice=Juiceで活躍する金澤朋子さんもその一人。ご自身がアイドルになる前からファンだったことで知られています。また、ダンスボーカルシーンでも注目された存在で、今回の発表を受けて先輩グループのw-inds.のメンバーはもちろん、Da-iCEの工藤大輝さんがInstagramのストーリーでフェアリーズについて触れていたり、CRE8BOYのみなさんもインタビューで“(スキル的に)ダンサー目線で見た上手さで、体の使い方を熟知している”と絶賛していました」
プロをも驚かせるクオリティの高いパフォーマンスで“女の子の憧れ”のようなグループ像を築いていったメンバーたち。同氏はフェアリーズの約9年間の歩みについて語る。
「2013年の清村川音さんの活動休止後、グループ内ユニットやソロ活動をスタートさせるなど、グループの雰囲気に変化が生じていった印象があります。ただダンス面ではチャレンジを続けていて、大阪・登美丘高校ダンス部の振付師akaneさんや、CRE8BOYによる振付にも挑んでいたのも記憶に新しいところです。また、デビュー当時の伊藤萌々香さんがセンターという体制から、下村実生さんが歌・ダンスともに急成長を遂げたことで、フォーメーションや歌割のバランスに変化が生まれたことも興味深かったです。2017年に脱退した藤田みりあさんを含め、どのメンバーもダンスや歌、ラップにそれぞれの華と個性がありました。近年ではライブを主軸に活動しながらもメンバーそれぞれ舞台やドラマにも出演するようになり、表現力にも磨きがかかっていたと思います」