「テレビが伝える音楽」
新しい地図『7.2 新しい別の窓』ABEMA担当者が語る、番組作りを通じて再確認できた3人の輝き
現場で生まれる“熱”を大事に
――これまで2年『ななにー』を続けてこられて、どの回も思い出深いとは思いますが、なかでも印象的な回やコーナーはありますか?
谷口:やはり『ななにーライブ』は、これからも続けていきたいコンテンツですね。今は、コロナウイルスの影響で無観客にしていますが、ファンの方を前にしたときの3人の輝き方はすごいので。やはりファンの方々の声援が、彼らのパワーになっているのだと実感します。それから人狼ゲームも視聴者の方からの反応がよかったですね。もともとネット上で流行していたものではありますが、3人がやるとまた違った味が出て、とても見応えがありました。
――盛り上がって、そのまま延長されたとき、『ななにー』ならではだなと思いました。
谷口: 3人も現場の制作陣も、生放送に慣れていればこその判断ですよね。「ここであと人狼1ゲームやったら枠にハマらない」という状況で、「(もう1ゲーム)いっちゃえ!」となるのは。そうした現場で生まれる“熱”みたいなものを、これからも大事にしたいと考えています。逆に、夏休み企画のような視聴者の願いを叶える企画も、またやりたいですね。生放送の予定不調和とはまた違ったモニタリングにはなりますが、ああいう形でこそ見せられるものもあると思います。
――個人的にはパリロケも好きでした。稲垣さんの日傘姿や素の彼らの観光も見ていて楽しかったです。
谷口:そうですね。そうしたロケ旅企画も、定期的にやっていこうという話もあります。
視聴者の方とも一緒に番組を作っている感覚
――オンエア時のコメント欄を見ていると、そこに集まる疑似体験のようなものも生まれていると感じます。
谷口:そうですね。もともとそうした疑似的なお茶の間を作れるというのは、ABEMAの良さでもあります。コメント欄を見ながら「そうだよね」と同調したり、逆に「そうは思わない」という個人の感想を持てたりするので。『ななにー』でもリアルタイムにコメントを拾っていくというのはやってきたので、今後はさらにその先にいきたいっていう気持ちがあります。
――視聴者の方のコメントは届いていますか?
谷口:もちろんです。みなさんの熱は、リアルタイムのコメントでもそうですし、ABEMAの公式Twitterでの反応も見ています。また、オンエアがないタイミングでも「こういうのが観たい」という声を寄せてくださっているので、とても勉強になりますし、ありがたいです。そうした意見が私や演出、プロデューサーたちの深層心理には残りますから、無意識的に企画に反映されていくことも十分あります。そういう意味でも、3人とはもちろん、視聴者の方とも一緒に番組を作っていく感覚がありますね。
――3人とカメラなしでお食事というお年玉企画は「そうきたか!」となりました(笑)。
谷口:そうですね、今までだったら「嘘でしょ!?」となる、みなさまを驚かせる企画を、これからもやっていきたいと思っています。私も、ご案内のためにお店には同行しましたが、食事のお部屋は完全に3人とファンの方のみという徹底ぶりでしたからね。本当にカメラなしでしたから。
次なる「まさか」を生み出すための変化
――この2年「毎月第1日曜日の17時からは『ななにー』」というルーティンができあがっている視聴者のみなさんもいらっしゃる中で、4月から15時スタートとなったのは、どんな意図があったのでしょうか?
谷口:たとえばロケシーンも15時からにすることで、夜景以外の美しい場所にも足を運べるようになりますし、ゲストの方も昼の時間帯が増えることによって出られるようになるケースもあります。そうしたいろんな意味でも、もっと自由度を高められるのではないかと考えた上でのチャレンジです。
――自由度の高さといえば、3月の放送回では専門家をお呼びしてコロナウイルスに関する質問を視聴者から集める緊急企画もありましたね。
谷口:そうした時代を感じて突発的にコーナーを作ることができるのも、この番組ならではだと思います。リアルタイムで発信できることと、中長期的な視点でエンターテインメントをお届けすることと、どちらも大切にしながら番組作りをしていきたいと考えています。
――コーナーの中には彼らがかつて出演していた番組を彷彿とさせるようなコーナーもありますね。
谷口:そうですね。そこは3人やファンのみなさんにとって「懐かしい」と思えるホームのような位置づけでありながら、一方で「新しい」と感じる挑戦の場でもありたいという願いでもあります。例えば、彼らがTwitterで「今からこの収録をします。質問を募集」と呼びかけるのも、今までは見えなかった制作シーンを一緒に参加できるようにしたいと考えてのこと。そのタイミングがフリになって、オンエアで答え合わせをしにくるという新しい流れを作りたいと考えていました。
――確かに、最初に彼らのツイートを見たときには「今から収録って話していいの?」という驚きがありました。
谷口:また一方で、2年かけてそうした流れもまた安定しつつあるなとも感じているんです。3人が今後さらにやりたいものをやってみるとか、コントとか、ドラマとか……具体的にはまだお伝えするのが難しいのですが、今『ななにー』だからできること。「まさか」をもう一度生み出していきたいですね。そのためにも変化し続けていくということ。その一歩だと思って期待していただけると嬉しいです。
■番組情報
『7.2 新しい別の窓』 番組概要
2020年6月7日(日)午後3時~夜10時15分
レギュラー放送日時:毎月第1日曜日午後3時~生放送
放送チャンネル:ABEMA SPECIAL2
出演:稲垣吾郎、草彅剛、香取慎吾
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