乃木坂46 堀未央奈、少女から大人の女性へ モデルや女優業を経てメンバーからも憧れられる存在に

 一方、乃木坂46の堀未央奈としての成長が見られたのは、2期生という立場から。同期で、戦友、また気心の知れた北野日奈子とニューカレドニアに旅立った『#乃木坂世界旅 今野さんほっといてよ!』(AbemaTV)では、自分たちの置かれた環境に悔しさを滲ませながら「たとえ浮いても、グループを変えていきたい」と決意を新たにした。

 その言葉が一つの形となって結実したのが、今年3月に配信された『乃木坂46 幻の2期生ライブ @SHOWROOM』(SHOWROOM)でのこと。本来、国立代々木競技場第一体育館で開催される予定であった公演は、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止に。北野日奈子がインフルエンザのため欠席、卒業を控えた佐々木琴子と全てが上手くいく結果とはならなかったものの、総視聴者数は40万人を超え、会場の収容人数を大幅に上回るファンにライブを届けることができた。そして、この時、初公開となったのが「アナスターシャ」のMV、2期生ライブのために作られた音源化未定の新曲「ゆっくりと咲く花」。かつて“不遇”と呼ばれた彼女たちが、“素敵な花”を咲かせた瞬間だった。堀は感極まり、大粒の涙を流す。

 今年1月には『のぎおび⊿』(SHOWROOM)にて白石麻衣の卒業発表を受けて、「私ももう23歳で、今年24歳になるんですよ。全然、若手でもないし、次世代でもない」「2019年はもっと後輩と一緒に頑張っていかなきゃなという責任感を強く感じた年だったので、全然頼りないですけど、私にできることをどんどんしていこうと思っています」と宣言した堀。

 『乃木坂工事中』(テレビ東京)では、向井葉月を自身のメイク術で大改造したり、新4期生の林瑠奈から大好きなメンバーに挙げられるなど、憧れの先輩メンバーのポジションにいる。見たことのない表情や同性からの支持も高い堀の女性らしさ。『いつかの待ち合わせ場所』には、彼女の2年半の成長が詰まっている。

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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