乃木坂46 金川紗耶、4期生初ファッション誌専属モデルに選ばれた理由 アイドル活動で身につけた自信と表現力

 2018年12月3日、乃木坂46の4期生は日本武道館で行われた『お見立て会』で華々しくお披露目されると、各媒体に露出していく。4期生は恵まれた環境のように見えた。しかし、2019年1月に筆者がインタビューした時に金川紗耶は悔しさを隠さなかった。4期生の数人が雑誌の表紙に選ばれても、自分の名前がないとそのたびに落ち込んでいたという。金川は自分のことを「負けず嫌い」と認めている。

『Ray』2020年04月号

 その「負けず嫌い」はパフォーマンスにも及んだ。オーディション合格後のダンスレッスンでは、経験者ということもあって上手くできなくて泣いてるメンバーを「頑張ろう」と慰めていた。それでも金川は自分に納得できず、北海道から東京に通ってパフォーマンスを追求し続けた。

 4期生単独ライブ(2019年5月25日)では、それぞれのメンバーが1曲ずつセンターに立ったコーナーがあったが、金川は「サヨナラの意味」を選んだ。「サヨナラの意味」のオリジナルのセンターである橋本奈々未と金川は「北海道出身」「元バスケ部」という共通点がある。金川は過去のパフォーマンスを動画で観て研究した。

「でも、やっぱり、私がやってもいいのかな?とか、本当に悩みに悩んだ結果、メンバーが背中を押してくれたりして、全力でやろうと決めました。そして、ブログのコメントに、感動した、良かった。など、本当に嬉しいことを書いていただき、本当にやって良かったなって思いました。最初で最後だったのかもしれないのですが、もう1回やりたい。と思えるようなLIVE、曲でした」(参照:金川紗耶オフィシャルブログ

 2019年7月3日~9月1日の『真夏の全国ツアー』では、桜井玲香、中田花奈、和田まあや、阪口珠美とユニットを組んで「自分じゃない感じ」をパフォーマンスした。ダンス巧者の先輩たちに追いつこうと、ダンスに強弱をつけることを意識しながら練習すると、卒業を控えている桜井から「ダンス、上手いね」と褒められたという。ツアーの千秋楽では金川から桜井に感謝を伝えた。

「桜井さんに『ありがとうございます!』と言いに行ったら泣けてきちゃったんです。近くにいた中田さんも泣いてしまって、桜井さんも『つられちゃいそう!』と言ってました」(『EX大衆』2019年10月号)。

 “ダンス”という武器を身につけた金川は少しずつ自信をつけるようになり、「負けず嫌い」も変わっていった。

「以前はただ『悔しい』とだけ思っていたけど、いまは『誰よりもキレイにダンスを見せよう』とか『誰よりも多くポーズを考えてみよう』と意識が変わりました」(『EX大衆』2019年12月号)。

 金川はもうひとつの武器である”スタイルの良さ”を活かして、2020年2月29日に『第30回 東京ガールズコレクション 2020 SPRING/SUMMER』にモデルとして選出される。無観客という特殊なシチュエーションではあったが、彼女らしく堂々としたウォーキングを見せた。

関連記事