神秘のベールを脱いだUru、音楽番組で届ける“奇蹟の歌声” 『CDTVライブ!ライブ!』に続き『Mステ』出演も
3月18日に2年3カ月ぶりのニューアルバム『オリオンブルー』をリリースしたシンガーのUru。同作が発売開始されるやいなや、iTunesのアルバム総合ランキングで1位を獲得。オリコン週間アルバムランキング(3月30日付)でも、自身最高位となる5位を記録するなど好成績を収めており、いまだその勢いはとどまるところを知らない。本作にはデビューから4年目を迎え、一貫して歌を届けることに向き合ってきた彼女の現在地が詰まっている。
そんなUruが、去る3月30日に放映された『CDTVライブ!ライブ!』(TBS系)の初回放送において、TV初出演を果たした。これまで音楽番組はおろか、一切TV出演をしてこなかったUru。ましてや歌唱姿ともなると、MVのほかはデビュー前にYouTubeに公開していた動画(カメラの位置によりほぼ顔は見えない)か、10回にも満たない単独公演のみ。しかも、そんな貴重なライブもステージに立つ彼女の姿は、薄い紗幕に覆われ、直に見ることは叶わなかった。文字通り“ベールに包まれた”シンガーとして神秘的な存在感を放っていたのである。出演が発表されるやいなや、SNS上は「ほんとに!? テンション上がる!」「どんな衣装で登場するんだろう」といった期待に沸いた。
この日、Uruが歌唱したのは「プロローグ」と「あなたがいることで」の2曲。前者は有村架純主演で教師と中学生との禁断の恋を描いた『中学聖日記』、後者は殺人罪に問われた父の無実を証明するため奮闘する青年を見つめた『テセウスの船』と、どちらもTBS制作のドラマの主題歌としてオンエアされた楽曲だ。ステージに現れたUruは、やや緊張した面持ちでマイクを握ると、まず出演に際しての思いを語った。今回がTV初歌唱になること、これまで自分の性質や性格上、華やかな場所に登場するのはそぐわないと思っていたことを明かし、「お世話になっているTBSさんへの感謝の気持ちと、きっと今もテレビの前で私のことを見守ってくださっている、いつも応援してくれている皆さんへの感謝の気持ちを込めて、出演を決心しました。緊張すると思いますが、今の私のすべてで歌うので、聞いてください」と締めくくると同時に、「プロローグ」へ。パフォーマンスする場所となった東京オペラシティの荘厳なパイプオルガンが徐々に現れる幻想的な雰囲気の中にUruの透き通る歌声が響き渡った。無観客の客席には無数のキャンドルが灯り、クラシックホールならではの空間演出で届けられた「あなたがいることで」と2曲続けて披露する姿を見て感じたのは、ワンフレーズごとに大切に言葉を発していることがわかる歌い手としての真面目な性格と、音源とほとんど変わらないピッチの正確さ。その圧倒的な歌唱力に思わず引き込まれた人も多かったことだろう。
その証拠にネット上では「歌声に釘付けになりました」「歴史的瞬間を目撃した。息を呑んだ」といった投稿が相次ぎ、「Uruさん」というワードがTwitterでトレンド入りを果たし、最高2位(日本)まで上昇した。またUruの出演タイミングで、『テセウスの船』で主演を務めた竹内涼真が、自身のTwitterで「Uruさん頑張れー!」、「さっいこーーーーーだ」と発信。ドラマの撮影を「この曲を励みにして最後まで頑張っていきたい」と意気込んでいた彼だけに、TV初歌唱となるUruに応援返しをしたかたちとなった。