ファーストサマーウイカ、プー・ルイ……旧BiSメンバーたちが経験を生かして築く独自のポジション
2014年、横浜アリーナでの解散ライブは今も度々語り草とされているが、その時のメンバーがプー・ルイ、ヒラノノゾミ、テンテンコ、カミヤサキ、ファーストサマーウイカ、コショージメグミの6名。ヒラノノゾミとウイカは、昨年末にBILLIE IDLEが解散。テンテンコは、ソロとしてポップスからアンダーグラウンドを行き来し、2018年には坂本慎太郎が参加したLP『Tentenko』で世界同時リリースを果たしている。カミヤサキは5月の中野サンプラザホール公演をもって、長年の間、牽引してきたGANG PARADEを脱退。コショージメグミはMaison book girlのメンバーとして、現代音楽を下敷きにした音楽性、先鋭的なライブパフォーマンスで、アイドルシーンにおいて独自のポジションを確立している。
そして、現在新たな動きを見せているのがプー・ルイ。旧BiSメンバーが登場するYouTubeチャンネル「新生YouTuber研究会BYS」やBILLIE IDLEへの加入など、以前から精力的な活動が特徴のプー・ルイが新会社を立ち上げ、新グループの結成に伴うメンバーオーディションを開催することを発表。さらに、3月11日には渡辺、松隈ケンタ(SCRAMBLES)とタッグを組み、約10年ぶりのソロアルバム『みんなのプー・ルイII』のリリースも控えている。
渡辺はWACKのモットーに「スクラップ&スクラップ」を掲げているが、それは旧BiSメンバーに最も強く表れているように思える。ウイカのバラエティでの躍進をはじめ、メンバーがそれぞれの道で活躍しているのは、旧BiSでの経験があったからにほかならない。
■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter