アーティスト活動2年目の駒形友梨、『a Day』で打ち出した新たなコンセプト 「楽しい気持ちになる曲をグッと集めた」
「より多くの人にとって“自分の歌詞”にしてほしかった」
ーー「シングデイズ」は『〔CORE〕』の「Talk 2 Night」にも通ずるスウィング感が楽しいです。ライブ映えもする良い曲で。
駒形:仕事でも休みでも、一番日が差している明るい時間に聴いてもらおう、ということで作っていただいた曲です。作詞の松井洋平さんは、『アイドルマスター ミリオンライブ!』でソロ曲の歌詞を書いてくださっていたので、今回ご一緒できてすごく嬉しかったです。元々長く続いているコンテンツの詞を書いてくださっているからこそ、馴染みのある歌詞で歌いやすかったです。
ーー「call me today」はアコースティックギターとパーカッションが声を引き立てる曲です。結城アイラさんが作詞を手掛けていますが、彼女とはデビュータイミングから色々ご一緒したり、歌詞のアドバイスをもらったりと、関係性が深くなっていますよね。それを踏まえて、どういう内容をお願いしましたか。
駒形:「こういう可愛らしい雰囲気の曲は、アイラさんに合う!」と思ったんです。お昼寝や昼下がりののんびりした時間をテーマにしたんですが、最初の歌詞では登場人物と相手が同じ空間に居て、のんびり二人で話してるという状況でした。でも私から「別々の空間でお互い話してる、みたいな曲にできませんか」とワガママを言わせていただいて、電話をしている状況の歌詞になりました。なんでそう思ったのかはわからないのですが…“リア充”がそんなに好きじゃないのかもしれません……(笑)。この曲の素朴さって、二人でいるというより一人でその場にいるほうがしっくり来るなと思ったことも大きいです。
ーーこの曲を含め、歌詞が全体的にパーソナルな表現になっているのは、駒形さんのディレクションによるものが大きかったんですね。
駒形:自分の曲の聴き方がそうなのかもしれません。曲を聴く目的や詞を読む目的が、自分がどう思うかだったり、何が自分と共通しているかだったりするので。曲を聴いて「あ、この曲は“私たちの曲”だ」と思うことってあまりないんですよね……。
ーー没入するタイプなのかもしれませんね。5曲目の「今日は」は、矢野達也さんと原知也さんという、『〔CORE〕』の中核を担った作家2人によるコライト曲ですね。
駒形:夕方の帰り道にトボトボと歩いて考えながら聴く曲、というイメージでした。実際、私自身が帰り道にすごく反省することが多いんですけど、みんなも「今日、すごくいい日だったな」って思いながら帰る日の方が少ないんじゃないかと思うんです。だから、この曲を聴いて、少しでもプラスなことが考えられるように、自分のことを肯定する曲にしようと歌詞を書きました。
ーーサビの頭のフレーズで、力強く断定的な表現を使っているのも気になりました。
駒形:聴いてくれる人に「落ち込んだりしなくていいよ」って声をかけるイメージで書いたからかもしれません。あと、普段は一人称を〈私〉としているんですが、今回は〈僕〉になったのも、より多くの人にとって“自分の歌詞”にしてほしかったから、自然とそうなったんでしょうね。
ーーこの曲に関しては、ボーカルの上がり下がりが激しいうえに高低差もあって、歌ううえで難しかったのでは、と思いました。
駒形:かなり難しかったです。ハモもなく、ボーカルが一本なのも大きいですね。素朴な音なのにメロディラインが行ったり来たりして、技術的に気をつけなきゃいけないところが多いのは大変でした。曲の性質を考えると、細かく分けるのではなくツルッと最初から最後まで歌ったほうが良いと思い、少ないテイクで勝負したんですけど、やっぱり矢野さんの曲は難しいです(笑)。
ーーそして、ラストの「ばいばい」がすごく新鮮で。これまで駒形さんが出してきたどの曲とも似ていないので、もしかしたら以降の作品に関わってくる曲なのかなとも思ったりしたのですが。
駒形:このアルバムは時系列で進んでいるんですが、「今日は」でパツっと切って、「ばいばい」はエンディングテーマのような位置付けなんです。この曲は同じレコード会社所属のANTENAの渡辺諒さんに書いていただいたのですが、自分で作詞作曲をしてステージに立っている方だからこその良さがあるなと思いました。それに、「もっと知りたい」というところで終わるような展開もすごくいいなと。
ーーパーソナルな視点をもった今回の作品だからこそ、渡辺さんによるシンガーソングライター的な曲がバシッとマッチしたんでしょうね。アレンジを手掛けたSaSAさんの曲は、個人的に色々なグループへの提供曲を聴いていたので、駒形さんに提供しているのは新鮮でしたし、音の作り方がすごいなと。
駒形:歌詞や私の歌っている雰囲気は物悲しい感じなんですが、アレンジ的にはポップで明るく聴こえるのが面白いですよね。ライブで歌ったらどうなるんだろう、というのもまだあまり想像がつかないので楽しみです。
ーーなるほど。今後の活動にも関わってくるかと思うのですが、ソロアーティスト活動を始めて以降、音楽やそれ以外も含め、ご自身でインプットの仕方は変わりましたか?
駒形:今までは自分の好きな曲しか聴かなかったんですが、最近Apple Musicに登録してみたんです。良いなと思う曲だけじゃなくて、同じアーティストで他の曲を聴いてみたり、ランダムにプレイリストを再生してみたり、「こういう雰囲気の曲、歌ってみたいな」と思えるようになったことは大きいです。これまでは「カラオケでいい感じに歌えたらいいな」くらいの気持ちだったんですけど、自分の曲として歌うことを意識するようになりました。
ーーそれは良い傾向ですね。ちなみに最近聴いた曲で「これ良い!」と思ったのは?
駒形:最近すごく好きなのはShiggy Jr.さんです。オシャレな曲なのに、ボーカルの方(池田智子)の声がすごく可愛くて、キーが高くて。私自身アニソンが好きなのもあって、すごく聴きやすいし明るい気持ちになりました。あとはあいみょんさんとか、ずっと真夜中でいいのに。とか、大橋トリオさんも聴いてます。Shiggy Jr.さんはライブに行きたいと思って調べてたら、解散していたのでショックでした。
ーー最後にライブの話もしたいのですが、昨年行った新宿BLAZEでの1stソロライブは大成功に終わりました。この公演を経たことで、制作における表現や姿勢は変わりましたか?
駒形:ライブは作ったものを実際に歌って、聴いてくださってる方の表情を見ることができる場なので、1stソロライブを経験したことで「こういう曲にしたら、こういう風に聴いてくれるかな?」と聴いてくださる方の表情をイメージできるようになりました。
ーーそれを踏まえて、5月に新宿ReNYで開催する2ndライブはどのような公演になりそうですか?
駒形:ありがたいことに持ち曲がたくさん増えたので、歌えない曲も出てくるんです。『Indigo』と『a Day』の曲はワンマンで一度も歌っていないので、そこを中心に考えつつ、『a Day』が時系列をすごく大事にして作っているので、その辺りも楽しみにしていてほしいです。
■リリース情報
駒形友梨 3rd Mini Album『a Day』
2020年3月4日(水)発売
通常盤 TECI-1678
価格:¥2,500+税
<収録曲>
1. a Day~and the light comes~ 作曲・編曲:矢野達也
2. クロワッサン 作詞:駒形友梨/作曲:HaTo/編曲:廣澤優也(HANO)・HaTo
3. On My Way 作詞:Kanata Okajima/作曲:中野領太/編曲:高橋諒[Void_Chords]
4. シングデイズ 作詞:松井洋平/作曲・編曲:鈴木裕明(SUPA LOVE)
5. call me today 作詞:結城アイラ/作曲・編曲:山口ひろや・RYOKO
6. 今日は 作詞:駒形友梨/作曲・編曲:矢野達也・HaTo
7. ばいばい 作詞・作曲:渡辺諒/編曲:SaSA
限定盤情報
アニメイト限定盤【品番】TEI-122
ゲーマーズ限定盤【品番】TEI-123
とらのあな限定盤【品番】TEI-124
価格:¥3,520+税
<収録内容>
Mini Album「a Day」+特典CD
<特典CD収録内容>
「a Day」収録の全7曲のinst ver.と「a Day」収録曲の中からvocal only ver.1曲(各限定盤により異なる曲)の全8トラック
※収録内容は予告なく変更になる場合あり。
vocal only ver.⇒アニメイト「On My Way」、ゲーマーズ「今日は」、とらのあな「call me today」
■ワンマンライブ情報
『Komagata Yuri 2nd Live~On My Way~』
2020年5月31日(日) 新宿ReNY
<Day>open13:00 start14:00 <Night>open17:00 start18:00
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<応募締切>
2020年3月15日(日)