miwaの“ロックの時代” が幕を開けた 『Storyteller / ティーンエイジドリーム』に表れた覚悟や進化

miwaの“ロックの時代” が幕を開けた

 もちろんmiwaのディスコグラフィーにこれまでロックな楽曲がなかったわけではない。むしろデビュー間もなくリリースした「chAngE」は、miwaが初のオリコンチャートトップ10入りを果たした思い出深い1曲で、今もライブの定番として演奏されているし、ハードロック/ヘビーメタルさながらの早弾きを披露する「LOUD〜憂鬱をぶっとばせ〜」、ファンからも「元気をもらえる曲」として人気の高い「again×again」など、ロックテイストはもともと彼女の音楽性に備わっていた要素でもある。

 しかし、「リブート」以降、今回リリースした『Storyteller / ティーンエイジドリーム』には何か決定的な違いがあるように思えてならない。それはたとえば“覚悟”のようなもの。デビュー10年目を迎え、心のままに音楽を楽しめる境地に達したとでも言おうか。周囲から求められるイメージ通りの楽曲に落ち着かず、より深く音楽と向き合おうとする姿勢が見て取れる。また、日本のみならず海外のクリエイターとのコライトも盛んに行うようになったという点も、創作に刺激を与えているのだろう。アプローチも曲の展開も、ややキーを低めに設定した声質、パフォーマンスそのものにもどこかふっ切れたような清々しさが感じられる。miwaは変化した。もとい進化した。『Storyteller / ティーンエイジドリーム』は、そんな彼女の今のモードを鮮烈に焼き付けた楽曲と言っていい。

 2020年には、10周年を迎え30歳になるmiwa。常に等身大で、歌を届けることに一生懸命だった彼女が、10周年を迎えたとき、湧き出る歌にはどんなメッセージが込められているのだろうか。音楽の新たな地平を軽やかに切り拓いていくmiwaの、ネクストステージを楽しみに待ちたい。

■渡部あきこ
編集者/フリーライター。映画、アニメ、漫画、ゲーム、音楽などカルチャー全般から旅、日本酒、伝統文化まで幅広く執筆。福島県在住。

■リリース情報
miwa『Storyteller / ティーンエイジドリーム』
発売日:2019年12月25日(水)
*【初回限定】(三方背)
SRCL-11383〜4 ¥1,800(+tax)<CD+DVD>
<収録楽曲>
1 Storyteller
2 ティーンエイジドリーム
3 オトシモノ(Piano ver)
4 We are the light(Piano ver)
5 ANSWER(Piano ver)
6 DOWNTOWN BOY(Piano ver)
7 Storyteller(Instrumental)
8 ティーンエイジドリーム(Instrumental)
※M3〜M6のボーナストラックは初回盤にのみ収録。
内M5とM6はカバー音源となります。

*【通常盤】(ジュエルケース)
SRCL-11385 ¥1,100(+tax)<CD only>
<収録楽曲>
1 Storyteller
2 ティーンエイジドリーム
3 Storyteller(Instrumental)
4 ティーンエイジドリーム(Instrumental)

*【期間盤】(BORUTOアニメ絵柄デジパック仕様)
SRCL-11386 ¥1,200(+tax)<CD only>
((c)岸本斉史 スコット/集英社・テレビ東京・ぴえろ)
<収録楽曲>
1 ティーンエイジドリーム
2 Storyteller
3 ティーンエイジドリーム(Instrumental)
4  Storyteller(Instrumental)

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■番組情報
TVアニメ『BORUTO-ボルト- NARUTO NEXT GENERATIONS』(テレビ東京系)
毎週日曜日午後5:30より放送中(一部地域を除く)
公式サイト

■関連リンク
miwa information
Instagram:@miwa_official_38
Twitter:@miwastaff

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