美 少年、エンターテインメントの原点に触れた旅 心を揺さぶられる経験が原動力に
エンターテインメントの原点に触れたロサンゼルスの旅
エンターテインメントを見つめ直す旅として、アメリカ・ロサンゼルスに降り立った美 少年。日系人が多く住むリトルトーキョーで行われた『Nisei Week Japanese Festival』に参加した。
オープンカーでのパレードに続き、二つのステージに出演。一つ目は広場につくられた照明も囲いもない、これぞ原点というシンプルなステージ。扇子を使った演出も風の影響で上手くいかない、慣れない環境で苦戦するメンバー。偶然ロスに滞在していた嵐の松本潤が応援に駆けつけ、盛り上げ方についてアドバイス。それを受けて、客席に降りてハイタッチをするなど、観客を巻き込むパフォーマンスで盛り上げていた。
今回のロス行きを提案したのが、メンバーの岩﨑大昇。「ジャニーさんにショーとか勉強しにアメリカへ行きたいって話したらめっちゃジャニーさん笑ってたんですよ。『何言ってるの、やばいよ』みたいな。『ちょっと待ってね』ってスケジュールをみながら、『分かった君たちが行きたいなら行こう、その代わりしっかりやってこないと』」と、快諾してくれたという。この時に確認したスケジュールが『Nisei Week〜』だった。
ジャニー喜多川氏は生後間もない頃と、16歳から20代前半までをこのアメリカで過ごした。さらに、今回二つ目のステージとなった高野山米国別院も、ジャニー氏が生まれ育った場所。僧侶だったジャニー氏の父親が務める寺で、移民たちが集まり、娯楽を楽しんだという。縁ある場所に足を踏み入れた那須は「壊しちゃいけないなって思いますね。ジャニーさんとお父さんが築いてきたものを。物と人を大事にしたいなと思います」と語った。
このステージで岩﨑は、美空ひばりの「愛燦燦」を熱唱。実は、美空ひばりもこのステージに立ったことがあり、その際にステージ演出を手伝ったのがジャニー氏だという。リハーサルを何度も重ねた岩﨑の姿からは、緊張と共に伝統を受け継ぐ覚悟のような気概が伝わってきた。
旅の最後に訪れたのはラスベガス。『Michael Jackson ONE』を観劇した6人は、「やばい」「言葉に表せられない」と、素直な感情を露わに。岩﨑は「ジャニーさんはこういう派手なことをやりたいんだな。これだ! って分かりましたね」、佐藤も「もっとできるっていう気がしました」「頑張りたいと思います、本当に頑張りたいと思います」と目を輝かせた。
先輩アイドルたちも同様に、本場のステージを観に連れてってもらったことを明かしていたが、これぞ百聞は一見に如かず。心を揺さぶられる経験が、彼らが突き動かす原動力となっていくのだろう。
「YOUたち顔とスタイルいいよ」ーージャニー喜多川氏からそう褒められたという彼ら。グループ名に相応しく、美しい容姿とスタイルを持ち合わせている。今回の密着では、ビーチで行われた雑誌撮影で細身の身体でカメラの前に立つ姿、本場のステージに触れて感銘を受ける様子があったが、歴代の先輩たちもジャニーズJr.時代に通ってきた道だ。順当にコマを進めている様子が頼もしく、どこか懐かしい気持ちにさせられた。
一回目の密着では自分たちにしかない武器を探していた彼らだが、海外でステージに立ち、本場のショーに感銘を受ける姿には、物事をスポンジのように吸収し、これから何者にでもなれる可能性を感じた。ジャニー氏の人選において、やる気とウソのない人間性を重要視していると言われているが、彼らの曇りのない目の輝きをみれば納得だ。
これから進む道は、平坦なものではないかもしれないが、事務所やエンターテインメントのルーツを知り、踏襲し、目標を高く掲げる彼らに期待をしない理由がない。
■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。