『おっさんずラブ』主題歌のsumika「願い」、すべての恋愛に重ねられる秀逸なラブソングに

 そんな切ない恋を歌い上げるボーカルの片岡健太(Vo/Gt)は、優しい声で包み込むように歌詞を紡ぐ。その声色からは、この恋が胸をキュっと掴むような恋であることがわかる。力強く切実でありながら、どこか恋が叶わない悲しさや悔しさを感じさせるのだ。しかし悲しいだけを伝えているわけではない。楽曲を聴いていると、自然とその声に背中を押されるような気持ちにもなる。そんな優しさが楽曲の端々から感じられるのは、sumikaが愛を持ってこの作品に取り組んでいるからだろう。sumikaは「願い」のリリースのタイミングでダウンロード&音楽サブスクリプションサービスを解禁。「願い」を含む全楽曲が11月16日から音楽サブスクリプションサービスで聴けるようになった。配信解禁でバンドとしてもますます勢いを増している。

sumikaのトップトラック

 本楽曲が主題歌を務める『おっさんずラブ -in the sky-』を観れば、楽曲の中で描かれる恋がより身近に感じられるだろう。すべての恋する人にこの「願い」が届くことを祈っている。

■Nana Numoto
日本大学芸術学部映画学科卒。映画・ファッション系ライター。映像の美術等も手がける。批評同人誌『ヱクリヲ』などに寄稿。Twitter

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