Teresaのエンジェルボイスは多くの人を虜にーー今井了介も絶賛する歌声を『Hybrid』から分析

 台湾出身の歌手/女優・Teresaが、10月23日にデビューミニアルバム『Hybrid』をリリースする。ファッションモデルとしても活躍する他、抜群のスタイルと見事に鍛えられたシックスパックが話題となり、「10頭身Teresa」と呼ばれて、中華圏のSNS等で男女問わず話題を集め、今年2月に一青窈の「ハナミズキ」をカバーした動画をアップ。し今年7月に行われた台湾フェスタに出演した際には「あの歌声美女は誰?」と話題を集めていた。音楽プロデューサー今井了介氏に「澄んだエンジェルボイス」と言わしめた、Teresaの歌声の魅力とは?

一青窈の作詞曲「ざくろ」で魅せる悩ましさ

 Teresaは、ヘアーコンテストでモデルを務めたことをきっかけに、台湾で芸能界入りを果たした。幼いころから音楽が好きで、母親の影響で宇多田ヒカルの「First Love」などJ-POPに慣れ親しみ、ずっと歌手になりたいと思っていたとのこと。RADWIMPSが台北で行ったライブを観に行ったこともある。日本語は、日本で仕事をしたときにもどかしい思いをした経験から、2年前から独学で学んだ。最初の仕事が日本だったことから日本文化が大好きで、日本のアニメ、映画、ドラマなどもよく見るとのこと。安藤サクラが出演した映画『百円の恋』に感動し、最近は山田孝之の大胆演技が話題のNetflixドラマ『全裸監督』にハマっているそうだ。そんなTeresaは、安室奈美恵の「HERO」やTEEの「ベイビー・アイラブユー」などを手がけた経験を持つ、音楽プロデューサーの今井了介がアレンジを施した「ハナミズキ」カバーを配信リリースし、音楽活動をスタート。10月23日にデビューミニアルバム『Hybrid』をリリースする。

 彼女の魅力は抜群のルックスもさることながら、その歌声にある。プロデューサー・今井氏は、「Teresaちゃんの魅力は、澄んだエンジェルボイス。そして少女の面影とちょっとボーイッシュなアンバランスさが醸し出す精錬さ」と話す。

 ミニアルバム『Hybrid』には、そんな彼女の魅力的な歌声が満載されている。先行第1弾として配信された「ホシゾラニ・キミヲオモフ」は、エレクトリックサウンドのR&Bナンバーで、今井氏の得意とするところ。日本語と中国語が絶妙にミックスされた歌詞は、遠く離れた場所にいる大切な相手を思う時間の切なさを歌った内容。夜の街で撮影されたMVは、その相手を追って異国の日本に迷い込んでしまったような幻想的雰囲気もあり、夜の街のネオンのようにキラキラしたサウンドと、クリスタルのように透明感のある歌声が相性抜群だ。

 また、配信第2弾「ざくろ」(テレビ大阪ドラマ『抱かれたい12人の女たち』エンディングテーマ)は、Teresaが尊敬するアーティストの一青窈が、作詞を手がけた。ひと目ぼれのように恋に墜ちた瞬間のときめきや戸惑い、胸を締め付けるような想いが綴られた歌詞で、その恋の行方は最後の<朱い、ざくろ はじけたの>というフレーズに託された。Teresaは、大人だけどまだそこまで熟してはいない、20代女性らしい等身大の歌声を聴かせている。ビートに身を委ねて揺れるようなグルーヴをまとったボーカルからは、大人の女性としてのセクシーさも感じられる。MVはモデルとしての撮影現場をモチーフに、様々な衣装に身を包みその都度多彩な表情を見せてくれている。モノクロのカットでは、話題のシックスパックもちらりと覗かせながら、髪をかき乱すような仕草で、歌詞の狂おしさや悩ましさを表現した。このときのカットで、彼女の魅力にハマってしまった人も多いのではないだろうか。

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