King & Prince、日々を乗り越える姿から伝わる2年目の奮闘 連続ドキュメンタリー第1回を見て

平野紫耀の繊細な一面

 今回の放送で意外な一面が露わになったのが平野だ。

 デビュー以来、2本目となる主演映画の宣伝に追われ、2日間で29媒体の取材に応じていた。これ以外にも連日のように番組出演が相次いだ。主演映画をヒットに導かなければならない重圧、注目度、それは露出量に表れていた。

 インタビューで平野は、こう語った。

「昨日生放送出てたんですよ、歌番組の。それでいろんな先輩方に会って、喋りが得意な方、お芝居が得意な方とかいろんな人に会って、俺って今後何を得意になってジャニーズをやっていくのかなっていうのとか。必ずメンバーで別仕事ってあるじゃないですか、その時何を主にやっていくのかなとか、考えて不安になって寝ましたね」

 顔色を変えずに受け答えしていたが、右肩には赤い発疹、アレルギーが出ていた。「結構、大きい仕事のあとに体調崩しやすいんですよ、僕。ホッとして気が抜けちゃって」。「三本締めもせずにそのまま病院へ行ったこともありますし、この間の舞台ももどしながらやってたので。だから免疫落とさないように気を付けますね」。三本締めのことを「三三七拍子でしたっけ?」とナチュラルに挟みながらも、大変な出来事ことをサラッと打ち明けていた。

 雑誌の露出量にも圧倒されるものがあったが、連日のように局をまたいで多くの番組に出演していた平野。どの番組でもきっちりと存在感を発揮し、飄々とした様子に、天性のものを感じていたが、誤魔化しようのない身体の反応が過酷さを物語っていた。

 それでも密着カメラが回っている間は笑顔をみせたりスタッフと言葉を交わした平野。「プロ」の一言で片づけられてしまうかもしれないが、並大抵のことではない。

 「手を抜けば未来はない」この言葉を胸に刻んでいるという岸。「今年は去年やったことを、いろんなことを更新していきたいですよね。スキルアップ、進化ですかね、今年は、何でも」。岸に限らず、メンバー全員に共通して言えることではないだろうか。

 デビュー2年目の彼ら。いま求められていることに全力で応じ、むしろ今こそ負荷のかけどきと言わんばかりに勢力的に活動を重ねていた。デビューしたことに胡坐をかかない姿勢がどのメンバーからも伝わってきた。

■柚月裕実
Web編集者/ライター。企画、担当編集、取材・執筆してます。
日本の男性アイドルの頑張りを見ては涙する30代。
始まりはSMAP中居さん。 KAT-TUN、NEWS中心の事務所担。年中HDDの整理と原稿書きに追われています。

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