DracoVirgo、相反するテーマを融合した独自の世界観 笑顔という名の虹を架けたワンマン公演

DracoVirgo、相反するテーマ融合した世界観

 インタビューで「お客さんと一緒に『笑顔という名の虹をつくっていきたいな』」(参照:DracoVirgoが語る、『FGO』テーマ曲以降に見出した“バンドの強み”と“ハイカラ時代からの変化”)と語ったmACKAzの言葉通り、この日は会場全体に虹がかかった。

 元HIGH and MIGHTY COLORのメンバー、MAAKIII (Vo)、mACKAz (Ba)、SASSY(Dr)の3名からなるバンドプロジェクト・DracoVirgoが、9月19日に渋谷WWWで『DracoVirgo “Opportunity 2019~Rainbow butterfly~”』を開催。デビューシングル『ハジメノウタ』の表題曲が、初のアニメタイアップ(『ありふれた職業で世界最強』のEDテーマ)となったことを受けてのライブだ。彼らはギターレスという風変わりな編成だが、それゆえの魅力を存分に解き放っていた。

 ステージ上の機材を繋ぐようにかけられた、長めの虹色の布。真ん中にある台の上に置かれた、水の入った丸い水槽ーーと、イリュージョニストが現れてもおかしくない摩訶不思議なステージのバックに、カラフルな影が投影される。最初にスタンバイしたのは、mACKAz、SASSY。続いて、MAAKIIIが手に持ったスティックに乗る蝶を見つめながら歩いてくると、最後は水槽に蝶を乗せ、4つ打ちビートを刻む「“KALMA”」でライブは幕を開けた。

 オーロラのドレスを纏ったMAAKIIIは、歌唱中は終始鷹揚に構えていたが、その歌声は力強く、客席の視線を一気に集める力を持っていた。この日を迎えることができた、抑えきれない喜びを飛び跳ねる身体と「こんばんは! 今日はありがとう! 会いたかったー!」と弾む声で伝え、グルーヴィーな「ココ二オイデヨ」へ。バックに映し出された万華鏡のような映像で視覚的にも観客を楽しませながら、笑顔を振り撒けば、虹がかかっていく。彼らの楽曲はオリエンタルやクラブミュージックを彷彿とさせるものが多く、体を揺らすのにぴったりだ。

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