J☆Dee’ZからJewelへーー改名発表とともにさらに前へ踏み出す決意示した10周年ライブ

 J☆Dee’Zが6月13日に行った『J☆Dee'Z 10th Anniversary Party!!!』は、グループの10周年を祝う場であると同時に、大きな、とても大きな次への一歩を踏み出した重要なライブとなった。

 ライブはステージ上のスクリーンにオープニング映像が投影されて幕を開けた。しかし、映像の冒頭で髪を切るMOMOKAの姿が映し出され、客席からは歓声と驚きの声が響き渡るなど、祭典の始まりにしては少し仰々しいスタートを迎えた。

Jewel

 想定外の開幕となったが、ライブは先日、4月27日に全国ツアー『J☆Dee’Z Spring tour 2019~Music Athletic!!!~』のファイナルを迎えたばかりとあって絶好調。ヘッドセットでダンボールボックスとボティバーカッションを使ったパフォーマンスから、いきなりアッパーな「Let the music flow」で盛り上げ、「DISCO WINNER」でグルーヴさせつつ、先述したツアーでも披露された「Beasty Girls」「Secret Dancer」へスムースに繋ぐ。デビュー作の収録曲縛りのパートながら、これまで見てきたどのワンマンよりも高い“仕上がりっぷり”を見せてくれた。

ami

 MCでは、amiが「前にここ(duo MUSIC EXCHANGE)でワンマンやったときは埋まらなかったけど、今日はソールドアウトです!」と、2年前の2ndワンマンを振り返る(参考:J☆Dee’Z、duoワンマンで示した“著しい成長”)。MOMOKAが「結構イメチェンしましたー! 50cm切って初めて髪を染めたの!」と報告すると、amiも「私もベリベリベリーショートになった。どこまで短くなるのかな」と話し、MOMOKAは「Nonoはかき上げちゃってさ。最年少に見えない」とNonoも含めグループ全体が10周年を機に“イメチェン”したことについて触れた。

 アーバンなファンク歌謡「Secret Summer」でより大人っぽくなった3人の魅力を存分に発揮したあとは、彼女たちがいまの路線を選び取るきっかけになった(参考:J☆Dee’Zはなぜ“本格派”グループへと変化したか? )「Dream Arch」、アッパーな「君にStrike」と、休みなく全力で歌い踊る。

 お馴染みとなったバンドメンバー・佐々木望(Gt)、山下健吾(Key)、山本連(Ba)、田中航(Dr)によるセッションを経て、白を基調とした透明感ある衣装に着替えた3人は「Re:100万回の「I Love You」」、「Chocolate」と“胸キュン”楽曲を立て続けに歌い上げた。熱くファンキーに躍らせるだけでなく、じっくり聴かせるハーモニーも歌える。これもまた、「Dream Arch」以降の路線変更が生んだJ☆Dee’Zの新たな強みだ。

 ライブも中盤に差し掛かろうというところで、amiが「いろんな時代から知ってくれてる人が集まってるけど、どのくらいから知ってくれているのか気になる」と観客に問いかける。“猫だった頃”を知っている人や、“ダンスだけだった時代”を知っている人も複数人いるなか、3人はダンスグループとして活動していたころの楽曲で歌い踊る。最初からいままでずっと磨いてきた本来の武器であるダンスで観客を魅了したあとは「Crazy For You」「ORIGINAL」と激しいロック調の楽曲や、ライブ恒例となったアカペラスタートの「Fun Time Funk!!!」で再び“大人になったJ☆Dee’Z”を見せつけた。

「思い返してみたら、いまのJ☆Dee’Zがあるのはこの曲があるおかげだな、って思った1曲は3人一致していて……」(ami)

 そう前置きし、バンマスを務める佐々木望のアコギ1本で始まったのは「Answer -acoustic ver-」。反抗期も一緒に乗り越えてきた彼女たちが、アーティストとしての壁を打破するためにニューヨークへの武者修行へ出かけ、新たな課題を見つけながらも大きな自信を持ち帰ってきた1曲だ(参考:NY武者修行を経て、世界標準のガールズ・グループへーーJ☆Dee’Zが遂げた進化のウラ側に密着)。

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