KinKi Kidsに漂う平和な空気 ふたり仲睦まじく“打ちひしがれ事件”振り返ったラジオを聞いて

 新元号の幕開けが迫る中、各番組では去りゆく平成の時代を振り返る企画が続いている。様々な名作、名場面が生まれた平成だが、KinKi Kidsが『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)で起こした“打ちひしがれ事件”は、忘れたくない出来事だ。

 “打ちひしがれ事件”とは、2005年6月10日の『ミュージックステーション』で、KinKi Kidsが「ビロードの闇」を披露した際、堂本光一が歌詞を間違えてしまい、Aメロで2回も〈打ちひしがれる〉と歌ってしまい、Bメロを歌う堂本剛もつられて歌詞を間違えた上に笑いを堪えきれず、クールな曲が一気に微笑ましい雰囲気になってしまったことを指す。

 また、その翌週の6月17日放送回にもゲスト出演したKinKi Kidsによって、ミスしたシーンが丁寧に解説されるという、前代未聞の展開となったのだ。ファンの中では「#打ちひしがれ事件」「#打ちひしがれ記念日」というユーモアたっぷりなタグまでつけられ、今も語り継がれている伝説的な回。

 先日の『ミュージックステーション』では、「衝撃ハプニングランキング」が発表され、見事に5位にランクインしていた、この“打ちひしがれ事件”。それを受けて、4月15日放送のラジオ『KinKi Kidsどんなもんヤ!』(文化放送)では「あのときのことを覚えていますか?」とリスナーからの質問が寄せられ、堂本光一と堂本剛が仲睦まじく当時を振り返った。

 もちろん、ふたりの中でも記憶は鮮明で「覚えてますよ〜……2回打ちひしがれたからねぇ」と堂本光一。堂本剛も「ふふふ。うん、良かったですよね、あれね」と懐かしむ。通常、テレビ番組でそうしたランキングが発表されるときは、スタジオにいるゲストにまつわるエピソードが優先されるはず。だが、今回自分たちが出演していなかったのに、上位にランクインしているということから「スタッフ的にも相当やった」と、ふたりで笑うのだった。

 さらに、堂本光一が最近の生放送は「ハプニングが起きないように手堅く作られている」と話し出すと、堂本剛が「(打ちひしがれ事件が)上位にあがるってことは、そういうものも求められてるのかもしれないよ」とニヤリ。たしかに、あのハプニングがあったからこそ視聴者は、ふたりのあの場でしか見られない素の表情を楽しむことができた。今度、KinKi Kidsが『ミュージックステーション』に出演するときは、ぜひまた新たな時代の伝説となる出来事を巻き起こしてほしい。

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