『ラブライブ!』キャストが示す声優音楽の多様さ 三森すずこ、内田彩、久保ユリカ作品から考察
2010年にスタート以来、マンガ・アニメ・ゲームと様々な形で日本を席巻している『ラブライブ!』シリーズ。同作品から登場したグループμ'sとAqoursは、音楽番組にも多数出演し、東京ドームでのライブを達成するなど、大きな足跡を残した。
また、3月14日に、Aqoursから『ラブライブ!サンシャイン!!』で桜内梨子役を演じていた逢田梨香子が、DMM music/Astro Voiceからデビューすることが発表された。今夏に1st EPをリリースする予定であるが、Aqoursのメンバーの中からは、初めてのソロデビューとなる。
一方、Aqoursの先輩グループ・μ'sのメンバー、三森すずこ、内田彩、久保ユリカのソロ最新曲も2月から3月にかけてリリースされた。どれも幅広いサウンドメイクが施された快作だ。今回は逢田梨香子のソロデビューへの期待も込めて、この3名の最新曲にスポットを当てたい。
三森すずこ『holiday mode』
まずは、三森すずこから。中学時代からミュージカル女優に憧れていた三森は、2017年4月発売のシングル『サキワフハナ』に収録された「恋はイリュージョン」から音楽性が変化。ソロ活動初期はチアフルな楽曲、『ラブライブ!』のキャラクターソング(園田海未)ではロックテイストな楽曲を展開していた彼女だが、同曲ではビッグバンドジャズ系のスウィンギンなナンバーを披露。そしてミニアルバム『holiday mode』でも、「恋はイリュージョン」同様のジャズナンバー「Swing of Love」が収録されている。緩い出だしから、一気にブラスホーンが入りこみ、ランニングベースとスウィングのグルーヴが小気味よく噛み合っていく1曲。かねてからビッグバンドジャズを取り入れてきた彼女による真骨頂となっている。