ソン・シギョン、SE7EN、DEAN、パク・ボゴム……人気と実力誇るK-POPソロシンガーの奥深さ

ソウルフルなR&Bで圧倒される

 カルチャー的にアメリカの影響を強く受ける韓国では、R&Bも人気のジャンル。2002年にデビューしたフィソンは韓国R&Bの代表的な存在で、自身が標榜する“Real Slow”を、2017年に独立した際に自身の会社名と芸名にした。力強い歌声と魂を揺るがすシャウトが持ち味で、歌のうまいシンガーがこぞって彼を好きだというのもうなずける。

휘성 WheeSung - Night And Day Official MV

 現在このジャンルではDEANやCrushといった次世代のR&Bシンガーが続々と台頭している。DEANは昨年、冴えない日々の鬱屈とした感情を抱えたままやることもなくInstagramを眺めているという歌詞が共感を呼んだ「Instagram」が大ヒット。一方、CrushはZICOをフィーチャリングした「Cereal」が昨年夏に話題に。同世代シンガーの今後の活躍が楽しみだ。

DEAN - instagram
크러쉬 (Crush) - Cereal (Feat. ZICO) MV

俳優だって歌いたい

パク・ボゴム『Bloomin'』(通常盤)

 韓国ではドラマOSTが人気で、ドラマは見たことがなくてもその曲は知っている、という逆転現象が起きることがあるほど認知度が高い。歌い手も、デビューしたての新人歌手から有名なシンガー、アイドル、時には出演している俳優が歌うことも多く、俳優が歌手デビューするきっかけになったりもする。最近ではドラマ『雲が描いた月明り』で日本でも爆発的な人気を集めた俳優のパク・ボゴムが、ドラマOSTの曲の評判の高さから2018年に『星を見に行こう』というシングルをリリース。さらに、それがきっかけで日本で3月20日にシングル『Bloomin'』で歌手デビューするに至った。

PARK BO GUM(パク・ボゴム) Debut Single『Bloomin’』Teaser_90sec ver.

 俳優が歌手としてデビューするケースは以前、チャン・グンソクがやはりドラマOSTから韓国でシングルをリリースし、それがきっかけで日本でも歌手デビューしたことがある。彼の場合はその後、TEAM Hというプロジェクトバンドを組み、日本の夏フェス・サマーソニック出演まで果たしている。

TEAM H  Summer Time -Japanese Version-

 俳優の場合は来日する機会が限られるけれど、歌手であればライブを観ることができるので、ファンにとってはうれしい。先日行われたパク・ボゴムのファンミーティングはさいたまスーパーアリーナが超満員になるほどの人気だったこともあり、今後の日本での活動にも期待したい。

■尹秀姫
東京都出身。フリーランスの編集・ライター。K-POPを中心に様々な媒体でインタビュー・コラムを執筆。『韓国語ジャーナルhana』のミュージックページ担当。WANNA ONEの解散であれだけ号泣したのに、今はIZ*ONEが気になっている懲りない性分。

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