『THE ANTHEM』インタビュー

AK-69、己と闘うすべての人に向けた“アンセム”に込めたメッセージ「自分に負けていたら歌えない」

ヒップホップを日本でもっとポピュラーにするために

ーーいよいよ3月の日本武道館2Days公演が近づいてきました。今回は2日間で違うメニューを行うそうですが、2つの公演名が2011年で区切られているのはどんな理由からなんですか?

AK-69:ソロデビューしてからニューヨークに行くまでと、ニューヨークから帰ってきてから現在まで、という区切りなんです。

ーーニューヨークには2012年6月から約1年半滞在していました。その武者修行がキャリアの節目として大きいということですか?

AK-69:というか、ニューヨークで区切ると、前半にも今でもやるヒット曲がいっぱいあって。両日ともゴールデンセットリストがつくれる、ちょうどいい区切りなんです。それに、渡米前の自分と渡米後の自分は明らかに違うところがあるんで、そういう部分も見せられるなと。

ーー今年ソロデビュー15周年ですが、どんなアニバーサリーイヤーにしていきたいと考えていますか?

AK-69:とりあえず武道館が終わったら休みたいです(笑)。

ーー周年イヤーだっていうのに(笑)。

AK-69:休みたい、マジで(笑)。けど、リアルに少し休暇を取って自分に何かをインプットしたいと思ってます。下半期のことはもう考え始めてますけど、作りたいアルバムの構想もすでにありますし。Kalassy Nikoffでも新曲を作り始めてるし、Flying Bのアーティストのサポートもやっていきたいと思ってます。

ーーFlying Bの立ち上げから3年が経ちますが、UVERworldやToshlとのコラボ、外仕事ではMIYAVIの最新アルバム『SAMURAI SESSIONS vol.3』に参加するなど、以前よりシーン外のつながりや広がりを重要視されているように感じます。意識的に行われているのであれば、その理由を教えてください。

AK-69:日本のヒップホップは現状、USと比べて全然ポピュラーじゃないわけですよ。そのマイノリティーなシーンの中でかっこいいと思われることだけにこだわってやるのか、ヒップホップというものをもっとポピュラーにするためにアピールするのかっていうことを考えたときに、ヒップホップの中でお洒落だといわれるメンツとずっとやっていても何にも広がらないと思うんですよね。海外ではヒップホップのイケてるラッパーがロックやポップスのアーティストとコラボするのは往々にしてあることで、なんで日本でそれをやらねえんだろ? っていう。

 ヒップホップやクラブミュージックが好きな奴らの中で、俺のことを好きか嫌いかは置いといて、全員、俺の名前と顔は知ってると思うし、そういう意味で俺にしかできないことをやっていこうという意識は強くありますね。それで何と言われようが、俺がかっこいいと思っていたらそれでいい。結果それでヒップホップのシーンが広がるんだったらどうこう言われても関係ない。それをどうこう言ってるヤツはヒップホップ村でずっとやってろ、って思います。

ーーアンチの中には、そんなAKさんをセルアウトと言う人間もいます。

AK-69:いるでしょうね。でも、セルアウトって、言葉の使い方を間違えてると思うんです。無名のヤツが事務所とかの力ですごいメンツと抱き合わせでやること。そいつの意思ではなく、周りの声に促されて、結果だけを求めて、普段やらないことをやっていくことがセルアウトであって。俺はAK-69というれっきとしたブランドを作りあげているし、そのブランドに対して共鳴したビッグネームが「一緒にやろう」と言ってやってることなんで。

ーーましてや、人のふんどしで相撲を取っているわけでもない。

AK-69:そう。Toshlさんに「こういう言葉は一切入れるな」とか、UVERworldに「ロックのビートじゃないとやれないですね」とか言われて、俺が「わかった」ってやってるんじゃない。全員、俺がつくったフックやヴァースに乗ってきてくれてますから。ガチのコラボレーションをやってる。それをセルアウトと言うんだったら、そんなお前らの席はどうでもいいと思う。

ーー勝ちは勝ちでも、こだわる勝ち方。俺は俺のやり方でやると。

AK-69:そもそも俺はすぐ表に出るタイプだから、何かやましいことをやってたら全部曲に出ちゃうんです。自分に負けていたら今回のようなアンセムは歌えないし、アーティストって感受性が豊かだから些細なことも気にしてしまう。俺がセルアウトしてたら、こんな自信を持って堂々としていられないですからね。なにせ裸で勝負してる男ですから。

(取材・文=猪又孝/写真=伊藤惇)

■リリース情報
『THE ANTHEM』(※読み:ジ・アンセム)
2019年2月27日(水)発売
通常盤(CD)¥3,024(税込)
初回盤A(CD+DVD)¥4,104(税込)
初回盤B(2CD)¥4,104(税込)

<配信>
AK-69『THE ANTHEM』

<CD収録曲>
01. THE ANTHEM 
02. THE RED MAGIC BEYOND 
*名古屋ダイヤモンドドルフィンズ テーマソング 
*TBS系テレビ「ひるおび!」2月度エンディングテーマ
03. Lonely Lion feat. 清水翔太
04. Divine Wind -KAMIKAZE-
*AbemaTV「大相撲LIVE」テーマソング
05. I'ma "G"  
06. One More Time 
07. MINAHADAKA feat. Lui Hua, OZworld a.k.a R’kuma, Hideyoshi
08. You Mine feat. t-Ace
09. I Still Shine feat. Che'Nelle
10. Stronger
11. BRAVE feat. Toshl(X JAPAN) -Orchestra ver.-

<初回盤A DVD収録内容>
MUSIC VIDEO集
「Flying B」「We Don't Stop feat. Fat Joe」「With You 〜10年、20年経っても〜」「KINGPIN」「Foreve r Young feat. UVERworld」「Hangover」「Baby」( Lyric Video)「上ヲ向イテ」「I Still Shine feat. Che'Nelle」「Stronger」「ONE LIFE feat. UVERworld」「THE RED MAGIC BEYOND」「Divine Wind -KAMIKAZE-」収録。

<初回盤B DISC2収録内容>
『LIVE TOUR 2018 at 新潟LOTS, 水戸LIGHT HOUSE』
1. IRON HORSE -No Mark-
2. Ding Ding Dong 〜心の鐘〜
3. Only God Can Judge Me
4. YELLOW GOLD
5. A Hundred Bottles
6. CHAMPAGNE BOYZ
7. THE RED MAGIC BEYOND
8. THE RED MAGIC
9. MIC TEST
10. IWFWY / Kalassy Nikoff
11. Because You're My Shawty
12. And I Love You So
13. ICU
14. Stronger
15. START IT AGAIN
16. Flying Lady feat. CITY-ACE, HIDE春
17. MC
18. Flying B
<Encore>
19. CUT SOLO

<各CDショップでのオリジナル特典>
①TSUTAYA:A2ポスター(オリジナル絵柄)
②GEO:A2ポスター(オリジナル絵柄)
③タワーレコード:A2ポスター(オリジナル絵柄)
④HMV:A2ポスター(オリジナル絵柄)
⑤新星堂・WonderGOO:A2ポスター(オリジナル絵柄)
⑥AMAZON:ポストカード(オリジナル絵柄)
⑦ファンクラブ会員限定:B2両面ポスター(オリジナル絵柄)

※特典は先着となり数に限りあり。
※一部取扱いのない店舗もあり。詳しくは各CDショップにて。
※各ポスターデザインは追って発表。

■ライブ情報
『AK-69  THE ANTHEM in BUDOKAN "REDSTA is BACK -2004〜2011-"』
3月30日(土)日本武道館
OPEN17:30/START18:30

『AK-69  THE ANTHEM in BUDOKAN "RED MAGIC BEYOND -2012〜2019-"』
3月31日(日)日本武道館
OPEN15:00/START16:00

<チケット料金>
2日通し券(非売品LIVE DVD付)¥14,000(税込)
1日券¥7,500(税込)

※DVDは当日会場で配布
※全席指定。3歳以上有料。3歳未満はひざ上鑑賞の場合のみ入場無料(席が必要な場合は有料)
チケット詳細はこちら

■関連リンク
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