リッチ・ブライアンが語る、88rising躍進の理由「僕らはアジアンカルチャーをレペゼンしている」

Rich Brianが語る88rising

人々をもっとインスパイアしたい

ーー2019年はどんなことを予定していますか。

リッチ:今は新しい音楽を作っているよ。みんなは僕がいつ新曲をリリースするのか気になっていると思うんだけれど、新しいことにたくさん取り組んでいて、すごく新鮮な作品が出来上がりつつある。具体的なことはまだ秘密だけれど、楽曲の多くは自分でプロデュースをしているよ。それから、演技にもすごく興味があって、演劇の授業を受けたいと思っている。2019年には映画とかTVショーとかで、実際にアクションを起こせればいいな。

ーー88rising全体としては、どんな感じですか?

リッチ:この前、ショーンと話したらすごく良いことを言っていたんだ。88risingには色々なアーティストがいて、それぞれが自分の「タワー」を建てている。その「タワー」のどれかが超有名になれば、僕らみんなの勝利だって。だから、2019年も「タワー」を建て続けて、一緒に成長していくんだと思う。

ーーショーンと一緒に仕事をするのはどうですか?

リッチ:ショーンと仕事をするのは最高だよ。すごく不思議で、めちゃくちゃ面白い人なんだ(笑)。たくさん笑うのが好きで、素直で、とてもクリエイティブだよ。僕が「自分が今、何をしているのかがわからない」「曲が作れるかどうかわからない」というときには、頭を柔らかくして考えるように誘導してくれる。調子が良くないときは、2週間から1カ月くらい、まったく曲が作れない時期があるんだけれど、ショーンは「こうするべきだ」ということをバッチリ把握していて、彼と話した後はすごくインスパイアされるんだ。

ーーインドネシアの音楽シーンはどう見ていますか?

リッチ:より多くの人たちが独立して、アメリカのようにインターネットを使った活動をしている人が増えている感じだね。インドネシアでは長らく、アーティストはレーベルに所属して作品をリリースするのが主流だという認識だったけれど、最近は友達と作った曲をYouTubeにアップするだけで、うまくいけば成功することができるんだって、みんなが気付き始めている。喜ばしいことだね。そのことについては僕自身も、友達から「どうすれば良い?」と聞かれることがあるよ。

ーーそういう人たちを助けようと思いますか?

リッチ:もちろんだよ。人を助けるのは大好きなんだ。僕はインスパイアすることが何よりも好きで、僕がやっていることを見て、それに影響を受けて同じようなことをしようとする人が現れることに、強烈な何かを感じている。それはめちゃくちゃクレイジーでクールなことさ。僕からインスパイアされて、さらにクールなものが出てきたら最高だよね。

ーー日本の音楽はどう思っていますか?

リッチ:正直なことをいうと、まだあまりよく知らないんだ。でもKOHHは知っているし、彼は最高のアーティストだよ。USツアーで一緒だったんだけれど、彼のパフォーマンスはなるべく観るようにしていた。フランク・オーシャンのフィジカル版の『Blonde』にフィーチャーされた「Nikes」はヤバかった! もっと日本の音楽は幅広く聴いてみたいね。日本に来るのは2回目で、ライブをするのは初めてなんだけれど、日本人はみんなすごくクールだから、今夜のライブもきっと最高になるはずさ。

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(取材=ジェイ・コウガミ/構成=松田広宣、かぷぬ/写真=三橋優美子)

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