『ひなビタ♪』の新たな一面が開花した瞬間 初のリアルライブイベントを見て

 KONAMIによる、Web連動型音楽配信企画『ひなビタ♪』のリアルライブイベント『ひなビタ♪ライブ2018〜Sweet Smile Pajamas Party〜』昼の部が、12月30日に東京・チームスマイル豊洲PITで開催された。当日は劇中バンド・日向美ビタースイーツ♪のキャラクターを演じる、日高里菜(山形まり花役)、津田美波(和泉一舞役)、山口愛(春日咲子役)が出演。新曲もお披露目されたほか、2人組ユニット・ここなつを演じる日南結里(東雲夏陽役)と小澤亜李(東雲心菜役)もゲストで出演。キャラクターになりきりながら、ひなビタ♪の同級生トリオ♪として初めてのリアルライブをファンと共に楽しんだ。

多彩な音楽ジャンルの擬人化が魅力

 6年前にWebラジオ及びSNS上で活動がスタートした『ひなビタ♪』は、同コンテンツ内で5人組バンドの日向美ビタースイーツ♪と2人組ユニットのここなつが誕生。人気声優が歌う楽曲が数多くリリースされ、アーケードゲームを始め、マンガ、小説、ドラマCDなど多彩にメディア展開して注目を集めている。その人気を受け、昨年3月にはTOKYO DOME CITY HALLで、2D Liveという技術を使ったARライブを開催したほか、7月にはここなつのリアルライブも、品川インターシティホールで開催している。この日のライブは、ここなつのライブに日高と津田がゲスト出演した際に、「まだたくさん曲があるから生で歌いたい。TOMOSUKEさんお願い!」と、企画・原案・音楽監修のTOMOSUKE氏におねだりして実現したもの。

日高里菜(山形まり花役)、山口愛(春日咲子役)

 「みんな〜! すごくすごく会いたかったよ〜!」と、冒頭から客席に呼びかけた日高。1曲目は和テイストの「凛として咲く花の如く」で、着物をアレンジした衣裳を着て舞うように歌う姿には、ペンライトの灯りで埋め尽くされた会場が大歓声に湧いた。そんな会場の様子を観て「もう泣きそうなんですけど……」と、開始早々から感無量といった様子でウルウルした山口。津田は「みんな私たちに会いたかったんだよね? 盛り上がる準備はできてる?」と、戦闘モードで観客を引っ張った。

 『ひなビタ♪』は、音楽ジャンルの擬人化といった風に、キャラクターごとに異なる音楽ジャンルが設定されていて、ライブでは各キャラクターの個性が活かされたソロ楽曲も多数披露された。例えば日高里菜が演じる山形まり花は、空気成分の多めなフワフワとしたウィスパーボーカルが特徴で、90年代の渋谷系のイメージ。「恋とキングコング」では、ポップでおしゃれな曲調に合わせて手振りを交えながら歌い、ほっぺたを指でツンツンする仕草が実にかわいらしかった。「neko*neko」は、JAZZテイスト溢れる雰囲気の曲で、ダンスでも魅せて猫のポーズを決めると、ファンは大興奮で盛り上がった。

 ARライブと同じ、パープルのベレー帽の衣裳が似合っていた山口愛。彼女が演じる春日咲子は、アコースティックポップのイメージで、「とびっきりのふわっふわ」はカントリーフォーク調。ゆったりとしたリズムで、観客も横に揺れながらやさしい歌声を楽しんだ。アコギが印象的に響く「とってもとっても、ありがとう。」では、緊張したように顔を真っ赤にして歌う表情が何とも初々しく、思わず応援したくなる魅力に溢れていた。

 津田美波が演じる和泉一舞は、明るく元気で少し強気なところがあるキャラクター。楽曲はアニソン/ロックといったイメージで、「イブの時代っ!」では、歌詞に合わせて〈イブのセンスは? NO.1〉、〈イブの美貌はNO.1〉と、コール&レスポンスで盛り上げた。元気いっぱいでハイテンションのチアロック「激アツ☆マジヤバ☆チアガール」では、ステージを大きく使ったダイナミックなパフォーマンスで、会場を明るく元気に照らすように歌い、それに応えて観客も彼女に大声援を送った。

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