欅坂46 小林由依の強みはトータルバランスの良さ? 2019年は1st写真集含めソロ活動にも注目
昨年末の『第60回輝く!日本レコード大賞』(TBS系/以下、『レコ大』)と『第69回NHK紅白歌合戦』(NHK総合/以下、『紅白』)で欅坂46(以下、欅坂)のセンターを務め、話題となった小林由依。その興奮さめやらぬ中、1月5日に『異世界コント番組“猿以外の惑星”』(NHK BSプレミアム/以下、『猿以外の惑星』)に単独出演を果たし、コントを披露(2回目は12日に放送予定)。7日には小林の1st写真集が発売されることが発表され、公式Twitterアカウントを設立し、SHOWROOMで告知放送をするなど、2019年怒涛のスタートをきった。
『レコ大』と『紅白』で小林がセンター代理に抜擢されたのは、決して大きなサプライズではなかったため、パフォーマンスに集中できる盤石な体制だったと言える。一方で、2018年を締めくくる欅坂の顔として小林で勝負するという運営側の覚悟も伺えた。
『レコ大』での「アンビバレント」のパフォーマンスを見て感じたのは、センターというのはダンスだけでなく、ボーカルとしての表現力も重要になってくるということ。小林は、歌にダンスにトータルバランスが良く、表情に鬼気迫るものがあったため、適任だったと改めて感じさせられた。
ただこの裏では、小林が本番前に緊張やプレッシャーで涙を流していたと、小池美波が『レコ大』のラジオインタビューで明かしている。「その気持ちがわかるので、小林由依を支えたいし、平手の思いも、見てくださるファンの皆さんにも画面から届けられるという気持ちで、みんな頑張ろうねって話をしてました」と小池は語っていたが、まさにその思いが画面越しにも伝わってきた。小林自身は、2018年の心境の変化について『BUBKA』(2019年2月号)で「欅坂46にいること自体が誇りですね」「アイドルと欅坂46が自分の居場所になった意識が強い」とコメントしていたが、それが形になった瞬間でもあったように思う。
そして『紅白』での「ガラスを割れ!」。同曲では小林がリリース時に加え、12月28日の『COUNTDOWN JAPAN 18/19』でもセンターを務めていたため、2018年の欅坂の集大成と言っても過言ではないほどの最高のパフォーマンスだったように思う。叫び声や息遣いなどリアルなライブ感に、多くの視聴者が釘付けになったのではないだろうか。ソロダンスもあり、その重圧を乗り切った小林は実にかっこよく、同時にメンバー全員の気合も十分に伝わってきた。色々とあった欅坂の1年間を必死に守ってきたメンバーたちだからこそ、その思いを爆発させた最高のパフォーマンスだったように思う。
そんな小林は、グループに関する考え方も一線を引いた位置から冷静に見ている印象だ。昨年末でグループを卒業した米谷奈々未が『月刊B.L.T.』(2019年1月号)ラストインタビューで、「小林は欅の活動全般にストイックで、どんどんその度合いが増している。でも適度なクールな温度感覚が心地良くて、一緒にいて気持ちが楽だった」と語っていた。メンバーや後輩であるけやき坂46の加藤史帆らも小林のストイックさを見習いたいと話すほど、信頼を置かれている存在だ。