作詞家 zoppに聞く、平成カラオケソングの傾向「歌うのが難しい曲の方がたくさん歌われている」

作詞家zoppに聞く、平成カラオケソングの傾向

2019年、2020年は応援歌が圧倒的に増える

ーーなるほど。ランキングを見ると、近年リリースされた曲があまりランクインしていなかったのが驚きでした。

zopp:作詞をしていて思いますが、最近の曲は作詞しづらいんです。細かいメロディが多いので、カラオケにも不向きなのかもしれません。カラオケでよく歌われる曲って「ハナミズキ」(一青窈)や「チェリー」(スピッツ)、「天城越え」(石川さゆり)、「世界に一つだけの花」(SMAP)、「Story」(AI)などスローなテンポでキャッチーなメロディのものが多くて、それ以外だと盛り上がる曲とバラード曲の両極端なので。あと、ランキングに並んだ曲が時代を反映しているのかもしれないなとも思いました。

ーーというと?

zopp:一般的に悲しいときに明るい歌を歌う傾向にあるので、悲しい時代に悲しい歌は歌われないんです。一方でバラードが上位にある場合は、その時代が盛り上がっていたということ。そんな風に時代を反映しているのだと思いますね。

ーー最後に、今後どういった歌詞や曲が流行っていくと思いますか?

zopp:要注目なのは、平成生まれのメンバーによるHey! Say! JUMPというグループが出てきたように、次の年号に合わせたアーティストや楽曲の存在ですね。あとは、東京オリンピック前なので、2019年、2020年は応援歌が圧倒的に増えると思います。一方で、悲しい歌の存在もフォーカスされると思います。アーティストたちが、オリンピックに湧く日本をどう描写するか期待したいです。特にあいみょんさん、米津さん、星野さんのようなアーティストがこの2019年、2020年をどのように見ていくのか楽しみです。

(取材=村上夏菜、北村奈都樹/構成=北村奈都樹)

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