けやき坂46が示した1年間の成長 日本武道館を“ひらがなけやき色”に染めたクリスマスライブ

 けやき坂46が12月11から13日の3日間にかけて日本武道館にて公演『ひらがなくりすます2018』を開催した。

けやき坂46

 けやき坂46は今年1月末に同じく武道館で3日間のライブを行っている。が、その際は欅坂46(漢字欅)が急遽出演中止になった代わりに代役的に出演したという経緯もあり、準備不足が不安視されたなかでのライブであったが、結果的に大成功を収めている。

 それから約一年。その間には4月に舞台『あゆみ』出演、6月には1stアルバム『走り出す瞬間』発売、ツアーの開催と駆け抜けてきた。冠番組もスタートし、2018年は全速力で駆け上がってきた印象だ。活動の幅を広げ、2期生も成長し、さらには3期生も加入。今回のライブは、そんな彼女たちがこの一年間を通して成長した姿をファンに向けて披露すできるような機会となった。

 ライブは非常に明るい世界観から幕を開ける。パーティー、パレード、ミュージカル的……こうしたキーワードが連想されるステージングだ。メンバーが続々と登場し横一列で「ハッピーオーラ」を披露したかと思えば、2曲目「ひらがなけやき」の歌唱中にスクリーンに大きな木が登場するなど、けやき坂46ならではの演出が施されている。テーマがクリスマスのため、星や雪の結晶型に象られた電飾は彼女たちのグループイメージに非常にマッチしていた。

 また、ダンストラックなどを増やし、よりダンス面に比重がかかったことでライブ全体に深みが増したのも今回の特筆すべきポイントだ。ピースフルな演出だけでなく、「こんな整列を誰がさせるのか?」のようなシリアスな楽曲の完成度も非常に高い。スクリーンには操られるロボットのような映像が映し出されたり、階段状の舞台を一列に並ぶ振り付けなどにより曲の世界観を最大限引き出していた。こうした方向性の楽曲も突き詰めたことで、ライブの世界観に振り幅が生まれていただろう。

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