欅坂46 米谷奈々未、学業専念で年内卒業へ メンバーからも信頼される“芯”を持ったアイドル
また、4月に行われた『欅坂46 2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE』でも、米谷にトークが振られた時のファンの反応が印象的だったと振り返る。
「『欅坂46 2nd YEAR ANNIVERSARY LIVE』のとき、最終日のアンコールのMCでキャプテンの菅井友香さんが米谷さんに話を振ったことがあり、その際に会場から歓声が上がったのがとても印象に残っています。どこか、彼女に話が振られたことそれ自体にファンが喜んでいる雰囲気がありました。正直、そこまで中心メンバーとして活動してはいなかったため、その分彼女にスポットライトが当たる機会を求めている空気が、あの時のファンの方々にはあったのだと思います」
織田奈那と長沢菜々香と3人で“ななちゃんず”という非公式ユニットを組み、平手友梨奈の声が出ない時期には助っ人としてラジオにゲスト出演するなど、メンバーからは求められている存在だったという米谷。メンバーから見て米谷はどんな存在だったのか。
「番組の企画で小林由依さんが米谷さんに対して考えた「人生5度目」というキャッチフレーズに、MC含めスタジオ全員が絶賛したことがありました。いつも落ち着いていて、どこか悟った雰囲気のある子、というイメージが周りに共通してあったのだと思います。ファンの間では有名な話ですが、長濱ねるさんがグループに途中加入した時に「私はすぐに仲良くなれないと思う」と実際に本人に伝えたことがあり、それをずっと気掛かりにしていた米谷さんが後に手紙で謝ったというエピソードは、彼女の素直さがよく表れています。普通、そういったネガティブな言葉は隠してしまいがちですが、ストレートに自分の気持ちを表す姿勢は、ある意味で欅坂46らしいですし、それが結果的に周りから信頼を得る理由にもなっているのだと思います。米谷さんは頭脳明晰で、アイドル業と学業との両立に励んでいたメンバーでもありました。グループでは同じように原田葵さんが先日、学業専念のため活動休止をしていますが、同じ道ではなく、米谷さんの場合は新たな自分の道を選択したということになります」
また、8月に今泉佑唯が卒業を発表し、米谷もそれに続く形となった。相次ぐ卒業発表について荻原氏は、「グループ史上最も大きな変革期なのかもしれない」と印象を語る。
「グループが結成されてから約3年間ひとりも卒業者がいなかったため、変化のひとつひとつが衝撃ではありますが、『坂道合同オーディション』の合格者も決まり、新規メンバーが入る直前の今というのは、ちょうど思春期の若者がモラトリアムを終え社会へ出るタイミングのようでもあります。3年間という長い月日を一緒に頑張ってきたメンバーがいなくなるのは、ファンであればあるほど辛いことかもしれませんが、これを”成長痛”と思ってこれからの欅坂46の動向に期待したいです。ここまで欅坂が短期間で人気を獲得できたのは、楽曲の力と、それを伝えようとするメンバーとスタッフの情熱だと思っています。今後様々なことが変化するかもしれませんが、新しい姿になったとしても、そういった部分がブレなければ、まだまだグループは成長していくでしょう」
年内卒業は発表されているが、公式サイトによると具体的な日程は未定とのこと。残された時間は限られているだろうが、少しでも長く、欅坂46として活動する姿をファンに届けてもらいたい。
(文=泉夏音)