V6は終わらない青春を謳歌するーー『V6の愛なんだ』から感じる“きらめき”

 『愛なんだ』は、学生たちの青春を見届ける番組だが、同時に終わらない青春を謳歌するV6を愛でる番組でもある。各学校への移動は、6人が1台の車に乗り込んでドライブする。坂本昌行がハンドルを握り、助手席には長野博。昨年の放送では、「1校目は女子校です!」とスマートにナビゲートしたと思えば、井ノ原快彦が「みんな、この通り(青山通り)に入ったら“夏”だぞ!」と車内を盛り上げる。「OK!」とノリノリな三宅と、「どういうこと?」と苦笑する岡田准一、そしてにやりとする森田剛と、その反応に個性が光る。「3・2・1、夏ーーー!」と井ノ原が叫ぶと同時に、大笑いする5人がなんとも微笑ましい。

 また、今や日本映画界を牽引する役者のひとりとして渋みを増す岡田も、V6の中では末っ子のまま。歴史の特別講師として一人教壇に立つと、モニタリングする5人の兄たちのいいおもちゃにされてしまう。岡田が黒板に名前を書いて、自己紹介をしようとすると「ぺっぺっぺ〜! って、やって」とマイクで指示を出す三宅。さらに「ベロ出せ、ベロ!」「コマネチも!」と無茶振りする森田。そして素直に応じる岡田というやりとりが、これぞV6というワチャワチャ感を生む。

 暴走する兄たちの悪ふざけに、岡田は何度も学生から失笑を買うことに……。「もう限界」。そんなギブアップのタイミングを見計らって、全員が駆け寄る姿はまさしく青春。これぞ愛なんだ、と言いたくなる展開。「未成年の主張」でも、振られてしまった学生にV6のメンバーが駆け寄って肩を抱き、「よく頑張った」と支えるシーンが印象的だ。人は何歳からでも、トライできる。もちろん挑戦すれば傷つくこともあるが、そのとき駆け寄ってくれる仲間がいてくれたら、いつだって青春時代を走り続けられるのかもしれない。そんなことを感じさせてくれるV6と共に、9月24日はぜひとも心に学生服をまとって青春のきらめきを楽しもうではないか。

(文=佐藤結衣)

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「アーティスト分析」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる