GENERATIONS、“国民的実力派グループ”という大海原へーー東京ドーム公演で見せた無限の可能性
そんなパフォーマーたちの熱意を受けて、ボーカルの龍友と涼太の歌声もさらに伸びを増していく。ふたりが奏でるバラードに乗せて会場はオレンジ色の夕日、そして気づけば星の光がきらめき始める。夜の海原をゆっくりと進むGENERATIONS号。〈この空の下でめぐり逢う奇跡〉と歌う「空」は、この正反対なボーカルふたりが出会ったことはもちろんだが、5人のパフォーマーとのめぐり逢い。そして、彼らを応援する人が連日、東京ドームを埋め尽くすほどに広がった奇跡に思いを馳せる。MCでは、東京ドームのラクーアガーデンで約500人ほどの観客の前でパフォーマンスを披露した日のことを振り返った龍友。そして「感謝しかない」と続ける涼太。“EXILEの意志を受け継ぐグループを“というコンセプトで集まったGENERATIONSが、この場所でATSUSHIが作詞した「片想い」を歌ったのは、特別な想いがあったはずだ。
夜が明け、再び青空が広がると、そこはアメリカだった。ポップアップで登場した隼がブロードウェイ・ミュージカルを彷彿とさせる軽やかなステップを踏んだかと思えば、裕太はサタデーナイトフィーバー風のロックダンスで沸かせる。玲於はキャップ姿で得意のKRUMPを披露し、メンディーは毛皮に包まれた野性味溢れる出で立ちで力強いラップを歌い、亜嵐はバンダナで口元を隠したウェスタンスタイルで登場して観客の心を撃ち抜いた。これほど多様なファッションとダンスをこなしてしまうのもGENERATIONSらしさだ。そして、聞こえてくる涼太の口笛。「BIG CITY RODEO」が始まると、加速的な盛り上がりを見せる。「太陽も月も」「HOT SHOT」「ANIMAL」……「こんなもんじゃないですよね?」(龍友)、「ひとつになっていきましょう!」(涼太)とボーカルが煽りまくり! パフォーマーも体力を振り絞るように踊り、完全燃焼間近。玲於が思わず膝から崩れ落ちそうになるほどだ。
さらに、『GENE高』とのコラボ企画で高校生100名がステージへ。「AGEHA」そしてラストナンバーの「Y.M.C.A」となったところで、汗だくな玲於がHIROやEXILE、三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBEも来てるのだ、と激白。するとファンもさらなる盛り上がりを見せ、会場中が「Y.M.C.A」の振りを踊る、お祭り状態に。ジャパンに戻ってきたアンコールは、EXILEの名曲「Lovers Again」を歌い継ぎ、GENERATIONSの最新曲「F.L.Y. BOYS F.L.Y. GIRLS」、そして〈夢見てた明日へ〉と歌う「ALL FOR YOU」、最後にデビュー曲の「BRAVE IT OUT」と続く流れは、このライブがこれまでの歩みの集大成であり、そしてここから始まる新たなストーリーの初心となることを感じさせた。「マジ愛してます!」と裕太が叫んだ、想いこそ、彼らの歩みを進めるエネルギーに他ならない。
玲於が出演する『ハナレイ・ベイ』の映画公開が間近に迫り、さらに涼太がメンディー、玲於と共に10月クールドラマ『PRINCE OF LEGEND』(日本テレビ系)に出演したり、隼が放送作家・鈴木おさむのラジオ番組『AWESOME RADIO SHOW』(TOKYOFM)にレギュラー出演中など、個人の活動もめざましくなってきた。彼らがたどり着いた新しい世界は、きっと“国民的実力派グループ”という大海原。この先、どんな冒険が待ち構えているのか、楽しみで仕方ない。
(文=佐藤結衣)
【SETLIST】
M01 UNITED JOURNEY
M02 AGEHA
M03 ALRIGHT! ALRIGHT!
M04 Hard Knock Days
M05 Always with you
M06 PIERROT
M07 Sing it Loud
M08 Love You More
M09 花
M10 また、アシタ
M11 空
M12 涙
MC
M13 片想い
M14 BIG CITY RODEO
M15 太陽も月も
M16 HOT SHOT
M17 ANIMAL
M18 RUN THIS TOWN
M19 BURNING UP
M20 NEVER LET YOU GO
M21 Evergreen
M22 be the ONE
M23 to the STAGE
M24 AGEHA
M25 Y.M.C.A
アンコール
E01 Lovers Again
E02 F.L.Y. BOYS F.L.Y.GIRLS
E03 ALL FOR YOU
E04 BRAVE IT OUT