PASSPO☆、グループ活動を“青春”から“生活”に変えた9年間 デビューからの歩みを振り返る

 「アイドル戦国時代」という言葉も聞かれないようになり、近年は解散を選ぶグループも増えるなか、PASSPO☆はこのまま10年、20年と続く例外的なグループになるのだろうと誰もが思っていたが、2018年5月18日にPASSPO☆の解散が発表された。「7人のPASSPO☆」にこだわった結果なのだろう。この解散発表はアイドル界に衝撃を与えた。

 今年6月16日、残り少なくなった東京でのライブで、PASSPO☆は女子流とベビレとコラボして「おんなじキモチ」「虎虎タイガー!!」「マテリアルGirl」をパフォーマンス。このコラボメドレーは「10年代アイドル百戦錬磨」と名付けられていた。彼女たちが駆け抜けた時代が凝縮された数分間に観客は熱い声援を送る。

 PASSPO☆のライブパートでは、新旧織り交ぜた8曲をパフォーマンス。なかでも、「Pretty Lie」から「少女飛行」という流れは“あの頃”を思い出させるとともに、アイドルを9年続けてきた気高い誇りを感じさせた。エンディングでは、戦友である女子流のメンバーが涙を流す場面もあったが、PASSPO☆クルーは彼女たちらしくカラッと笑顔でライブを終えた。

 9月22日、東京・中野サンプラザがPASSPO☆にとって最後のワンマンライブになる。9年間でグループ活動を「青春」から「生活」に変えたPASSPO☆の7人は、アイドルの聖地でどんな「終活」を見せてくれるのだろうか。

■大貫真之介(おおぬき しんのすけ)
フリーの編集・ライター。アイドルを中心に、サブカルチャー全般を多くの雑誌に寄稿。『EX大衆』、『月刊エンタメ』、『日経エンタテインメント!』、『OVERTURE』などで坂道シリーズの記事を執筆。

PASSPO☆オフィシャルサイト

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