『MTV Unplugged: Gesu no Kiwami Otome.』レポート

ゲスの極み乙女。はアップデートし続けていく 既発曲に新たな解釈与えた『MTV Unplugged』

 アンコールで再びステージに戻り、ラストに「bye-bye 999」を披露する前、川谷は「最初に作った時に今までのゲスの極み乙女。とは違った新しい曲になったと感じた」と当時を振り返った。苦しかった時期に制作したことを明かしながらも、自身にとって大きな意味を持つ楽曲であり、節目ごとにやっていきたいとも語る川谷。いつものライブとは違う親密な雰囲気だったこそ、川谷のパーソナルな心象風景を歌った「bye-bye 999」は特別に響いた。

 昨年より、ゲスの極み乙女。、indigo la End、DADARAYの3つを中心に、川谷絵音の音楽活動が加速的に活発化している。その中で、新曲を作るだけではなく、AmPmやPARKGOLFなどのトラックメイカーによるリミックスや、今回のライブでのアレンジの大幅な変更など、既発曲をこれまでとは異なる角度から見直し、刷新していこうとする動きも興味深い。MCでも「アンプラグド向きじゃない曲だからこそやりたい」「アレンジのために毎日スタジオに入った」と明かし、今回のアコースティック編成に大きな手応えを感じているようだった。おそらく今の川谷絵音は、どんな経験も血肉化して自身の創作活動に結びつけていくような状態にあるのだろう。6月22日には結成6周年を記念した、東京では初のホール公演『乙女は変わる』をNHKホールにて行うことも発表された。川谷絵音が手がける作品世界はこれからどんな進化を見せるのか。もちろん、期待しかない。

(取材・文=若田悠希/撮影=井出康郎)

■セットリスト
ゲスの極み乙女。『MTV Unplugged: Gesu no Kiwami Otome.』
2018年3月25日(日) 豊洲PIT

1. ユレルカレル
2. ルミリー
3. ロマンスがありあまる
4. 息をするために
5. 影ソング
6. ホワイトワルツ
7. 某東京
8. ラスカ
9. オトナチック
10. 心地艶やかに
11. ハツミ
12. スレッドダンス
13. キラーボール
<アンコール>
14. id 1
15. bye-bye 999

■番組情報
『MTV Unplugged: Gesu no Kiwami Otome.』
5月12日(土)21:00-22:00(初回放送)

『ゲスの極み乙女。 MUSIC VIDEO HISTORY』
5月12日(土)18:00-19:30(初回放送)

『ゲスの極み乙女。 Live Selection』
5月12日(土)19:30-21:00(初回放送)

ゲスの極み乙女。 オフィシャルサイト

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