V6 井ノ原快彦、『あさイチ』卒業惜しまれる理由 視聴者に支持された真摯な姿勢に迫る
V6・井ノ原快彦が、2010年3月29日から司会を務めた『あさイチ』(NHK総合)を3月いっぱいで卒業する。
2月7日放送時には、有働由美子アナウンサーの卒業を受け、「誰か一人が辞めるんだったら、みんなで辞めたほうがいいとずっと思っていた」と自らの思いを明かしていた。“名コンビ”が見られなくなることを惜しむ声が相次いでいる。
V6のメンバーとしてクオリティの高いパフォーマンスを披露したり、『警視庁捜査一課9係』シリーズに出演するなど俳優としても活躍し、“イノッチ”の愛称で親しまれている井ノ原。40代女性をメインターゲットにした『あさイチ』では、DVや発達障害から基地問題、憲法9条改正まで様々な話題に、あくまで視聴者目線を忘れずに真摯な発言をしてきた。さりげない一言に込められた心遣いや、数々の“名言”が印象的だ。
また、番組直前に放送されているNHK連続テレビ小説の感想を言い合う“朝ドラ受け”のくだりで、有働アナのつけまつげが取れるハプニングが起きた際には笑いながら優しくフォローしたことも。そんな行動の端々から滲み出る人柄もあり、井ノ原は『あさイチ』をきっかけにさらに幅広い世代から支持を得てきたように思う。
一方で火曜日に放送されるコーナー「スゴ技Q」では、“井ノ原画伯”としてゆるいイラストを披露したり、マスコットキャラのぶーちゃんやあんまんちゃんとの仲睦まじいやりとりを見せ、スタジオを和ませる役割を果たすことも多かった。
また、金曜日の「プレミアムトーク」には度々ジャニーズメンバーも登場。井ノ原ならではのキャラクターで、ゲストの素顔を引き出してきた。過去、別の番組で井ノ原を「感覚が合わない」と名指ししたV6・森田剛。しかし『あさイチ』では森田が「嫌いだったら来ませんよ」とあっさり不仲を否定すると、演出家の故・蜷川幸雄とのVTRを見て号泣した森田を井ノ原が気遣う様子も見られた。
また2017年4月、SMAP解散直後に番組に出演した木村拓哉は、SMAPという言葉を使わず、「自分ら」「自分たち」と表現していた。これに対し井ノ原は「自分たちっていうのはSMAPのことですか?」とストレートに質問。さらに井ノ原は他番組では避けられていた、中居正広や香取慎吾といった他のメンバーについても、躊躇せずに思い出を語っていた。