NGT48、『リクアワ』でAKB48グループ史上稀にみる快挙 順位と活動からその要因を紐解く

 トップ25にランクインしたNGT48楽曲は、全部で9曲。本間日陽センター曲「ナニカガイル」が11位、デビュー曲「青春時計」が9位、「みどりと森の運動公園」が7位、昨年の首位「Maxとき315号」が5位、そして、3位にはNGT48研究生の「下の名で呼べたのは・・・」が選ばれた。これは、昨年NGT48から卒業した水澤彩佳、大滝友梨亜の2名へ向けたファンからのエールでもあるのだろう。センターの奈良未遥は、「卒業した2人の分まで、みなさんがこんなにも素敵なステージを用意してくださって」と涙ながらに感謝を伝えた。ほか楽曲ももちろんだが、研究生楽曲が3位にランクインするということは、グループの層の厚さを物語っているとも言える。4位は松井珠理奈のソロ曲「花占い」であり、その票数を上回っていることを例に挙げれば、この順位がどれだけすごいことなのかが分かるだろう。

 また、19位にはAKB48「Choose me !」がランクインした。この曲はAKB48在籍時に北原がセンターを務めた楽曲。今春にグループから卒業をする北原にとって、今回が最後のリクアワであり、この曲はファンからの餞別の意味も込められているはずだ。北原は、リクアワで同曲を披露するにあたり、楽曲のオリジナルメンバーで同期の指原と共にHKT48、NGT48各グループからそれぞれメンバーを決めたことをTwitterで明かしている。北原が選んだのは西潟茉莉奈、山口真帆、奈良未遥の3人。北原は一緒に過ごす残り少ない時間で、先輩としての覚悟を、グループを任せられた責任を自らの背中でもって見せようとしているのが感じ取れた。

  そして、NGT48は次の展開へと進む。北原の昨年の卒業発表から約半年近くが過ぎ、ついに4月の卒業コンサートもアナウンスされた。NGT48の単独コンサートとの2日間で開催され、場所はグループ史上過去最大のキャパシティを誇る、朱鷺メッセ・新潟コンベンションセンター。北原にとって、今春はAKB48としてデビューして10周年を迎える時期でもある。キャプテンの卒業をプラスに変え、北原から受け継いだ意志を、さらに先に繋げていくことがNGT48メンバーに託された使命であり、さらなる飛躍の鍵となるはずだ。

(画像提供=(C)AKS)

■渡辺彰浩
1988年生まれ。ライター/編集。2017年1月より、リアルサウンド編集部を経て独立。パンが好き。Twitter

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