Amazon Echoはどう賢くなる? 「スキル」人気ランキングから見えるAlexaの未来
昨年11月にAmazonから販売されたスマートスピーカー「Amazon Echo」シリーズ。声による操作で毎日の天気の確認、音楽の再生、商品の購入やキャンセルなどを行うことができるこの製品はスマートスピーカーの先駆け的存在だ。Google HomeやLINEによるClova Friends、Clova WAVEなど国内外で多くの競合製品がひしめく中、Echoの特徴とも言えるのが「スキル」を追加することでどんどん賢くなっていくこと。先日、Amazonからそんなスキルストアの人気ランキングが発表された。(参考:「Amazon Alexa スキル」 2017年12月の人気ランキングを発表)今回は同ランキングからEchoの未来を考えてみたい。
1位:radiko.jp
スマホアプリでもお馴染みのIPサイマルラジオサービス・radiko.jpがスキルランキング堂々の第一位。必要最低限のボタンと内部スピーカー以外のインタフェースを持たないEchoにとって、「ラジオ」という音声のみのコンテンツは相性抜群だ。テレビ離れが進み、Netflixなどのストリーミングサービスが成長する中、Echoの普及がラジオコンテンツのリバイバルを生むというのもありえない話ではなさそうだ。
2位:ピカチュウトーク
ピカチュウトークは名前の通り、ピカチュウとの会話を楽しむことができるスキル。こちらがピカチュウに何か話しかけると“ピカチュウ語”で楽しく会話をしてくれる。会話といっても、ご存知の通りピカチュウは「ピカピカ」「ピカピ」「ピカチュウ」くらいの語彙力しかないので理解することは到底難しいが、小さな子供には十分楽しいだろう。今後はEchoを含むスマートスピーカーの普及に伴い、このようなキャラクターとの会話型コンテンツが増えていくはずだ。それを考えると企業の持つIP(知的財産)の人気度や知名度が覇権争いの鍵になりそうだ。
3位:豆しば
「ねえ知ってる?」、そんな口癖が特徴の豆しばは豆知識を教えてくれるキャラクター。Echoにおいてもスキルから呼び出すと色々な豆知識を教えてくれる。ふとした時に豆しばから新しい豆知識を教われば、上司との沈黙の時間や気になる人との会話に使えるネタになるかもしれない。ただ、豆知識の実用性は少し懐疑的にならざるを得ない面もある。
ランキング外の気になったスキル
火の音
ノルウェーの公共放送では「薪が燃えるだけの映像」が20%以上の視聴率を獲得するらしい。火の音やあの暖かい色は人を夢中にさせる力があるようだ。Echoのスキルの中にもただ「火が燃える音」だけを流すスキルがある。パチパチと木が爆ぜる音は映像がなかったとしても目をつぶれば、近くに焚き火があるような気さえする。くだらないネタスキルかと思いきや、この寒い時期、寝る前にEchoに向かい「アレクサ、火の音をスタートして」と一言。火の燃える音が生む心地よいヒーリング効果が眠りを誘い、不思議と部屋も暖かいような気がしてくる。