欅坂46 尾関梨香、ファンを惑わすトリッキーな魅力 進化する”尾関スタイル”に迫る

 『欅って、書けない?』(テレビ東京)(以下、けやかけ)の放送当初から独自のスタイルを確立し、欅坂46の中でも1、2を争うほどのキャラクターを発揮している尾関梨香。9月17日に放送された同番組の敬老の日特別企画にて、「7m高さから落ちてもケガをしなかった不死身のおじいちゃん」のトークを繰り広げ、その日の「Yahoo!リアルタイム検索」で2位にランクイン。ファンからは「いよいよ見つかったか!」という声があがるほどの注目を集めている。そんな中、奇しくも9月23日発売の雑誌『アップトゥボーイ』11月号でソログラビアに挑戦。本稿では、欅坂46の中で勢いに乗っている彼女の魅力に迫りたい。

欅坂46『真っ白なものは汚したくなる』

 デビュー当初は、乃木坂46の生田絵梨花に似ていると話題を集めた尾関。しかし、その評判を一気に覆したのが、『けやかけ』で誕生した「尾関スタイル」だろう。「尾関スタイル」とは、彼女の独特な動きや言動から誕生したフレーズ。『けやかけ』の陸上企画では、これぞ「尾関スタイル」と言わんばかりの衝撃的な走り方を披露し、番組スタッフにも「ヤバイ!ヤバイ!」と言われるほど。その後も、三段跳び、フラフープ、スキップ、バスケなどでも注目を集め、欅坂46とけやき坂46のメンバー31人が出演(高瀬愛奈は欠席)した「W-KEYAKIZAKAの詩」のMVでは、坂を駆け上ってもジャンプしてもどこにいるかすぐ分かるほど、みんなとは次元の違う個性的な動きを見せていた。

 尾関は運動だけでなく、料理企画でもその個性を発揮。アジフライと言う名のサバフライを大胆に作り、私服を披露する企画でも春夏秋冬を織り交ぜた個性的なファッションセンスで視聴者やメンバーを驚かせた。そのほか、長澤まさみのモノマネで放送ギリギリの姿を見せ、今年最初のブログでは「この調子で2027年もどーんと頑張ります」と10年後を見据えた抱負を述べ、さらに姉妹喧嘩をした際は公式ブログを通して姉に訴えかけるなど、「尾関スタイル」は常に進化を続けている。みんなの予想を超えていくそんな尾関の振る舞いは、メンバーやファンをいろいろな意味で笑顔にしてきた。以前、長沢菜々香を“狂気的な不思議ちゃんキャラ”と記事で紹介したが、長沢に負けないほどのトリッキーさを彼女は備えていると言える。

 そんな尾関だが、メンバー思いで、常に欅坂の力になりたいという真面目な一面も持っている。自分より歳下で寮に入るメンバーを思って涙し、2ndシングルの選抜発表の時は、自分も辛い心境でいるにもかかわらず落ち込んでいた上村莉菜のフォローをするなど、仲間のことを思う優しさを見せた。また、ドラマ『徳山大五郎を誰が殺したか?』(テレビ東京)では、クランクイン初日に監督が試行錯誤をしているのを見て、コミュニケーションをとりたいと率先して意見を述べたという。当時のことを尾関は、「欅坂46と監督さんの橋渡し的な存在になれればいいな」(参考:STREET JACK 2016年07月19日インタビュー)と語っており、そのコミュニケーション能力はドラマスタッフに娘にしたいと言われるほど。『HUSTLE PRESS』のインタビューで長濱ねるは、「梨香さんは、すごい客観的にまわりを見てるなって思います。ひとりだけじゃなくて、みんなに気を配れるんですよ」(参考:HUSTLE PRESS 欅坂46 駆け上るまで待てない!尾関梨香 渡辺梨加 長濱ねる
)と、バラエティ番組では見えない尾関の一面を語っている。

 尾関が『けやかけ』の企画で自分の経歴を語った時は、様々な習い事をしたがどれも上達せず、そこから芽生えたのが「どうにかなるだろう精神」だと自己分析。しかし、高校に入った時は「本当にどうにかなるんだろうか」という気持ちも芽生えたという。それまで全然勉強をしてこなかったことから将来に不安を覚えた尾関は、就職もできず、年金も払えない自分を想像し、老後の生活まで不安になったと当時を振り返り、そこから猛勉強を始めたことを明かしていた。尾関スタイルに感じられる「どうにかなるだろう精神」も、「本当にどうにかなるんだろうか」と周りを心配する気持ちも、今ではグループや尾関自身にとってプラスに働いているように思える。

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