米津玄師、ゆず、JUNNA、イトヲカシ、JAY’ED…J-POPは“他者”との共振で進化する

イトヲカシ『中央突破』

 バンド、ネットミュージック、路上ライブなど、様々なフィールドで活動してきた伊東歌詞太郎、宮田“レフティ”リョウによるユニット“イトヲカシ”。シングル曲「スターダスト」「宿り星」「さいごまで」「カナデアイ」を収録した1stフルアルバム『中央突破』には、彼らが掲げる“王道のJ-POP”がバランスよく提示されている。洗練されたコード構成、Aメロ、Bメロ、サビをしっかり踏襲したドラマティックなメロディ、聴く者の日常に寄り添い、感情を揺さぶる歌詞。日本のポップスの黄金比に正面から取り組もうとする彼らの姿勢には、まさに“中央突破”という言葉がよく似合う。アレンジャーとしても幅広く活躍している宮田による、音数を抑えたアレンジも素晴らしい。

イトヲカシ / スタートライン(走るイトヲカシversion) 
JAY’ED『Here I Stand』

 EXILE ATSUSHIがサウンドプロデューサーとして全面協力、今市隆二(三代目 J Soul Brothers from EXILE TRIBE)、DOBERMAN INFINITY、PKCZ®などLDH系のアーティストも参加したJAY’EDの約3年ぶりのフルアルバム『Here I Stand』。EXILE ATSUSHIが作詞を担当した先行シングル曲「Here I Stand」、AKLOをフィーチャーした最新鋭のR&Bナンバー「All I Did Is Grind feat.AKLO」から2009年のヒット曲「明日がくるなら」(JUJU with JAY’ED)まで、JAY’EDのこれまでのキャリアと現在のモードの両面が表現された作品だ。ブラックミュージックのグルーヴとJ-POPの繊細な感情表現を兼ね備えたボーカルもさらに深みを増している。

【JAY'ED】 The Paradise -Music Video- 

■森朋之
音楽ライター。J-POPを中心に幅広いジャンルでインタビュー、執筆を行っている。主な寄稿先に『Real Sound』『音楽ナタリー』『オリコン』『Mikiki』など。

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