AKB48 チーム8の快進撃は続くーー思い出の地、SSA公演にみた成長

 AKB48チーム8が、4月2日に『TOYOTA presents AKB48チーム8 全国ツアー~47の素敵な街へ~チーム8結成3周年前夜祭 in さいたまスーパーアリーナ 春の入学式祭り みんな~!8推しになってね~!!』を開催した。

 47都道府県から1人ずつ代表が選ばれ、“会いに行くアイドル”をコンセプトに活動するチーム8のメンバーたち。2014年12月から始まった全国ツアーも、今回の公演で27カ所目。会場となったさいたまスーパーアリーナは、2014年4月にチーム8が初めてお披露目された思い出の場所だ。

 3年後にはその思い出の地のコンサートで昼夜合計24,000人のファンを集めるとは当時は誰も想像できなかった。大西桃香(奈良県)もMC中に「チーム8の初めてのイベントの時は誰も来てくれなかった。メンバー自身が歩いて宣伝していた。この時と比べて成長できたと思う」と感慨深げに語っていた。

紺色のサイリウムで一色のさいたまスーパーアリーナ

 コンサートは昼夜ともに中野郁海(鳥取県)が、クラスメイトのメンバーたちに励まされ片想いの相手(幸運なお客様)に告白するまでを、「挨拶から始めよう」「RIVER」などを織り交ぜたミュージカルを演じながら幕を開けた。

 新たな大分県代表になったばかりの山田杏華が「FIRST LOVE」を大舞台でたった一人で、緊張感たっぷりながらも初々しくパフォーマンス。「今日からあなたも杏華推し!」という自己紹介挨拶も披露し、早くもファンの心を掴んでいた。

 

 また、“チームダンス”、“チームアダルト”、“チームキュート”の3つにメンバーをシャッフルした企画では、それぞれの個性を活かしたパフォーマンスで会場のファンを魅了。横山結衣(青森県)、山田菜々美らによる“チームダンス”は、高いダンススキルが求められる「Escape」「How come?」「UZA」などを圧巻のダンスで披露。岡部麟(茨城県)、佐藤栞(新潟県)らによる“チームアダルト”は「Green Flash」「飛べないアゲハチョウ」「Innocence」などを、大人メンバーならではの艶めかしさを織り交ぜ、魅惑的にパフォーマンス。坂口渚沙(北海道)、小栗有以(東京都)らによる“チームキュート”は「走れ!ペンギン」「ハッピーエンド」「LOVE修行」などをアイドルらしさ全開で、愛らしく繰り広げた。

 

 この日はさいたまスーパーアリーナでの開催ということもあり、地元メンバーの髙橋彩音(埼玉県)が、夜の部の前座のセットリストを考え、関東メンバー9人でパフォーマンスを披露。今回のコンサートは、昼夜ともに前座だけで6曲もあった。さらに髙橋は得意のピアノで「桜の木になろう」、「桜の花びらたち」を歌い上げたり、AKB48最新シングル表題曲「シュートサイン」などでは、センターを務めていた。またチーム8には「星空を君に」「思春期のアドレナリン」「制服の羽根」などのオリジナル楽曲があり、それらも続けてパフォーマンス。「47の素敵な街へ」ではファンの「ガチ恋口上」でテンションがマックスになるが、今回は埼玉県開催ということもあり髙橋彩音が「かわいいと叫ぶところは『彩音』でお願いします」と依頼。会場には「やっぱり彩音はかわいいよ!」のガチ恋口上が大きく鳴り響いていた。

髙橋彩音

 また、多くの曲では、メンバーが広い会場を駆け巡るように、客席近くまで行って歌を披露する場面も。昼夜ともに会場はチームカラーの紺色のサイリウム一色で、最初から最後まで大いに盛り上がっていた。「今と3年前では見ている景色が違う」と岡部がコメントすると、佐藤栞も「こんなに紺色のサイリウムが揃うとは3年前は想像もできなかった」と感動しながら語っていたのも印象的だ。

 

圧巻のバンド「ザ エイトルズ」

 そして、昼夜ともにアンコールでは、メンバーによるドラムやギター、ベースなどを演奏するバンド“ザ エイトルズ”が登場。いつもはアコースティックギターでお馴染みの長久玲奈(福井県)もエレキギターを披露したり、小田えりな(神奈川県)のギター、高岡薫(愛媛県)のバイオリン、髙橋彩音のピアノ、下青木香鈴(鹿児島県)のドラムとそれぞれの得意な楽器を担当した。その中でもベースを担当した舞木香純(福島県)は、初心者でありながら、SHOWROOMでベースの練習をしていたところをスタッフが見つけ、今回のバンドメンバーに抜擢。また山田菜々美も初めてドラムに挑戦した。相当練習をしたのだろうが、2人とも立派に大役をこなしていた。そしてボーカルは岡部麟が務め、「ロックだよ、人生は…」「ヘビーローテーション」などを生演奏で披露。倉野尾成美(熊本県)、小栗、阿部芽唯(島根県)、下尾みう(山口県)らがコーラスとして歌声を響かせた。

 

 それぞれが得意とする楽器でパフォーマンスを行なう機会は少なくないが、今回のような本格的なバンド演奏は初めてであり、チーム8の新境地を見ることができた会場のファンは大いに盛り上がっていた。ボーカルの岡部も「指原さんよりも煽り上手ですか?」と会場のファンに問いかけ、盛大な拍手が寄せられていた。だが岡部自身は後日、SHOWROOMで「だめだった、あれ。なんで私がボーカルなんだと。なんで(ボーカルは)おだえりじゃないんだと思った」と正直な気持ちを吐露。岡部はチーム8の中でもMCが上手く、トークも安定しているし、1月に行われたコンサート『新春!チーム8祭り』では東の大将を務めるほどメンバーからの信頼も厚い。その岡部が「みんなが楽器チェンジしている時に、MCで時間を稼ぐという裏の使命があり、頭がいっぱいだった。不安で泣いちゃった時に、清水麻璃亜(群馬県)が煽りのやり方を教えてくれた。前日にはHKTもコンサートやっていたので、ここで頑張らないと8がダメと思われちゃう。いろんなライブを見て、MCの勉強しようと思った」と明かしていた。

 さらに岡部は755で、夜の部の前座を務めた関東メンバー1人1人に想いと感謝を伝えていた。清水に対しても「MCや煽りを一緒に考えてくれました! 頼りにしてるんです! 喋りではぺなと並んで勝てないと思ってる! いてくれると安心する!」とコメント、清水からも「爆睡してるうちにこんな感動的な755 うれしみず、、、ファンのみんなと一緒に次のメンバーへのコメント待機中〜笑」とレスがあった。

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