CRAZYBOY、スダンナユズユリー、THE RAMPAGE……LDH流ヒップホップが与える衝撃
大所帯と攻撃的なパフォーマンスで魅せるTHE RAMPAGE from EXILE TRIBE
最後は1月25日に念願のメジャーデビューを果たしたTHE RAMPAGEの「Lightning」をレビュー。
13人のパフォーマーと3人のボーカルがステージを暴れまわるパフォーマンスで、ライブに強いグループとしても頭角を現しているTHE RAMPAGE。その音楽性は、HIPHOPを独自解釈した非常にフレッシュなものだ。メジャーデビュー曲の「Lightning」は、THE RAMPAGEとはこういうグループだと自己紹介をするように、スピード感があり、勢いを感じさせる楽曲。3人のボーカルが間髪入れずにメロディとラップを入れてくるスタイルは圧巻で、これまでLDHはもちろん、広く音楽シーンを見ても類を見なかった攻撃的なパフォーマンスである。
特に「Lightning」でメインボーカルを務める川村壱馬のラップとボーカル部分のギャップは必聴で、同一人物が歌っているとは思えないほど表現の幅広さを感じさせる。音源を聴いて、MVを見て、ライブで生パフォーマンスを体感して、その多層的な魅力を紐解いていくとより楽しめるはずだ。これから先、彼らの生み出すオリジナルなスタイルは、今後の日本のHIPHOPのあり方を考える上でも、とても興味深いものである。
LDH流HIPHOPがシーンに与える衝撃
LDH所属アーティストの中でも、特にHIPHOPに特化したCRAZYBOY・スダンナユズユリー・THE RAMPAGEの楽曲をレビューしてきたが、共通して言えることはHIPHOPへの深い理解と愛情がありながら、既存のスタイルには捉われない斬新な表現をしているということである。言うまでもなく、そのスタイルが生まれた背景には、彼らがLDHのパフォーマーとして、ダンスを軸とした身体的な表現を突き詰めてきたことが挙げられる。本物志向で知られるLDHのアーティストたちが、日本のHIPHOPをさらに盛り上げて、シーンに多様性をもたらすことを大いに期待したい。
■NOZATATSU
「You Style」「ミーティア」「JADE WEB MAGAZINE」などエンタメ系記事の執筆を中心に活動中。大手ダンススクールマネージャーを経て、イベント企画実践やフリーペーパー創刊に携わり、フリーランスに転向。ダンス系の記事を中心に、音楽、アイドル、エンタメ記事などを執筆。 ダンスエンタメ企業「株式会社 遊」所属のクリエイターという顔も持つ。 晩酌はしないが居酒屋が大好き。(Facebook/Twitter)