NEWSはジャニーズを代表するグループとなるか? 人気急上昇の理由を考察

 先日、NEWSのコンサートツアー『NEWS LIVE TOUR 2017 NEVERLAND』のチケット当落が発表された。ネットを見てみると、「希望公演に落選した」という報告も少なくない。1年前に比べ、確実に倍率が上がっているように感じる。確かに、ここ1年でのNEWSの活躍は目覚ましい。そこで今回はこの1年間のNEWSの活動を振り返りつつ、人気が急増した背景を考えてみたい。

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 2016年、NEWSの活動の始まりは19thシングル『ヒカリノシズク / Touch』のリリースだ。「ヒカリノシズク」はメンバーの加藤シゲアキ著書が原作のドラマ『傘をもたない蟻たちは』(フジテレビ系)の主題歌としても話題に。そして、3月9日にリリースされた7thアルバム『QUARTETTO』を携えて、3月26日からコンサートツアー『NEWS LIVE TOUR 2016 QUARTETTO』がスタート。ほぼ同時期に『24時間テレビ』(日本テレビ系)のメインパーソナリティを務めることが発表された。さらに、4月8日からはグループでのレギュラー番組『変ラボ』(日本テレビ系)の放送がスタートしたり、ニッセンのCM「ふれたい」篇に起用されたり、徐々にお茶の間への進出が増えていった。7月13日に発売された20thシングル『恋を知らない君へ』もオリコン週間チャート1位を獲得。「恋を知らない君へ」は加藤が出演したドラマ『時をかける少女』(日本テレビ系)のエンディングテーマである。ゴールデンタイムのドラマ主題歌に初めて起用された、NEWSにとって記念すべき楽曲となった。

 こうしてNEWSとして精力的な活動を見せる一方で、2016年は個人活動も活発だった。最年長でリーダーである小山慶一郎は、すっかり『news every.』(日本テレビ系)のキャスターとして定着。『ZERO×選挙2016』や『news every. 特別版 NNN速報!アメリカ大統領選』(日本テレビ系)の進行役としての活躍も見せてくれた。作家として一躍有名になった加藤は、役者としても精力的に活動。『傘をもたない蟻たちは』をはじめ、『時をかける少女』、『24時間テレビスペシャルドラマ「盲目のヨシノリ先生〜光を失って心が見えた〜」』(日本テレビ系)へ出演し、着実にスキルを積んできている。他にも『白熱ライブビビット』(TBS系)のレギュラーや、小山と共に『NEWSな2人』(TBS系)のMCを務めるなど、地頭の良さを活かしたトークの仕事も目立っていた。何かと話題になる手越祐也は、サッカー好きを活かして『手越祐也のJ☆BEST』(日本テレビ系)をはじめとしたスポーツ番組に出演。しかし中でも、2007年からレギュラーを務める『世界の果てまでイッテQ!』(日本テレビ系)の影響は大きい。10年経った今も同番組で変わらず活躍し、老若男女に“手越祐也”という名前を広め続けている。一方、増田貴久は、ファッションの分野で大きな活躍を見せている。女性ファッション誌『mina』での連載はもちろん、NEWSの衣装なども担当。『Hey! Say! JUMP LIVE TOUR 2016 DEAR.』では、ライブ衣装のデザインも手掛けた。

 グループ・個人共に充実した活動をしているNEWS。大きく知名度を上げたきっかけはやはり『24時間テレビ』だが、『変ラボ』での活躍も大きかったのではないだろうか。身体を張ったおバカ実験を行なうこの番組を通じて、4人の絆の強さやバラエティへの可能性、「アイドルなのに普通っぽい」という印象を広めることができていた。また、小山はニュース、加藤は演技、手越はバラエティ、増田はファッションと、メンバー一人ひとりが異なるフィールドで個性を発揮できているのも強い。実際、『変ラボ』内で行なわれた「NEWS イメージ調査」でも「個々での活躍」というイメージが第2位になっていたほどだ。

 NEWSにとって2016年は「個人活動でしっかりとキャラクターを作り、4人集まった時に絆をみせる」という活動を行なっていた年といえる。ジャニーズグループの在り方として王道的ではあるものの、それをキッチリとこなすことで今までよりも広い層にNEWSの魅力を深く伝えられていた。この地道で実直な活動が今のNEWS人気に繋がっているのだ。「このままジャニーズを代表するグループへ一気に駆け上がって欲しい」、そんな期待を込めて今後も彼らの活動を応援していきたい。

(文=高橋梓)

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