『TOKYO MUSIC ODYSSEY 2017』特集第2弾

渋谷の街で音楽とカルチャーはどう育まれる? 『TOKYO MUSIC ODYSSEY 』プロデューサーインタビュー

「新しい音楽シーンがまた盛り上がれば」(沢田)

 

ーーまた、『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』は、番組やイベント等を通じて独自の基準でアーティストを取り上げてきたスペースシャワーTVならではの音楽アワードですね。ユーザー投票で決まる『PEOPLE’S CHOICE』もあり、単にヒットチャートを追うのではなく、リスナーの反応もより直接的に反映されます。

沢田:『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』は、スペースシャワーTVの視点で2016年度の躍進を振り返っています。アーティストや楽曲を対象とした賞もありますし、それ以外にもクリエイティブな面から音楽を支えてきたクリエイターにも焦点を当てています。これを見ていただいたら、1年間の音楽シーンの動きや盛り上がりがわかるような形にできればいいですね。

大澤:セールスベースではなく、スペースシャワーTVの視点、音楽ファンの視点から選ばせていただくのが『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』です。なので、より能動的な音楽ファンに納得してもらえる説得力があるようなものになればいいなと思っています。ライブアクトの他、ゲストも多数出演予定で、昨年活躍されたアーティストの方々に出演いただきますので、フェスやイベントとは違った空気を楽しんでいただけると思います。

ーー『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』や『TOKYO MUSIC ODYSSEY』全体にも通じますが、スペースシャワーTVが運営するイベントやメディアには、すでに知名度があるものを改めて取り上げるのではなく、新しいものを積極的に前に出していくような提案性があると感じます。

大澤:そうですね。新しいものを伝えていきたいという姿勢は、開局当初から持っているので、『TOKYO MUSIC ODYSSEY』は、その姿勢がより体現されたイベントにしていきたいという思いは強いかもしれません。

ーー音楽をベースにしたカルチャーを再び盛り上げていこうとする気概も感じました。

沢田:音楽シーンを盛り上げたいというのはもちろんあります。以前に比べたら、若い子たちが興味を持っているものが、音楽以外にもいろいろ出てきていると思っていて。それはもちろん良いことではあるんですけれど、やっぱり音楽は素晴らしいよっていうことを伝えていきたいんです。また、渋谷では今、WWWやWWW Xがカルチャーの発信地になりつつあるので、WWWチームと一緒にやることによっても新しい音楽シーンがまた盛り上がればいいなと考えています。WWWやWWW Xというライブハウスそのものに信頼を置いてくれているアーティストも増えてるので、そこを起点に『TOKYO MUSIC ODYSSEY』を通して新しいカルチャーを広げることができればいいと思います。

岡:今は世界中どこにいても音楽を作って自ら発信できる。ネットでもリアルでもアーティスト、クリエイターがいるところを中心にコミュニティが発生して、カルチャーとして盛り上がっていきますよね。身近な友達同士の“いいね”が、日本中、世界中の人と直接繋がって共感されていく。そういった、カルチャーをつくる人がホームに根付いてそこから発信するスタイルは、今の時代ならではだと思います。そういう意味では、弊社にとってホームといえる街はやっぱり渋谷区界隈なのかなと。街作りと言うと難しく捉えてしまいがちかもしれませんけれど、スペースシャワーTVがやれることは、やっぱり音楽で繋がって、アーティストとクリエイター、音楽シーンを盛り上げていくことだと思うので。街からの発信は、その一環のトライだと思っています。

大澤:うちはアカデミックな感じではどうしてもないので(笑)。もともと、会社としてもやんちゃな部分というか、インディペンデントやストリートのマインドが脈々とあって、それが出てるのかなという気はします。社内的にも、垣根を越えてやってきたいと思っていますし、例えば、雑誌『EYESCREAM』のチームと一緒に、ファッションを切り口としたイベントを開催したり、アニメに関わっているチームとも、音楽という切り口を持って一緒に面白いことができればいいなと思っています。

沢田:2016年の『TOKYO MUSIC ODYSSEY』は、番組やイベントを企画などを担当している部署が中心となって動いていたんですけれど、今年からはコンテンツ事業本部総動員で、力や知恵を出し合って作り上げていますね。この『TOKYO MUSIC ODYSSEY』の成長とともに、企業としてもいろんな部署がクロスオーバーして、可能性が広がっていくと思います。

(取材・文=若田悠希)

■イベント情報
『TOKYO MUSIC ODYSSEY 2017』

『SOUND&VISION』
2017年3月3日(金)東京都 WWW X
OPEN 18:00/START 19:00
<出演者>
きのこ帝国×MITCH NAKANO、DAOKO×Kezzardrix+backspacetokyo、HIFANA×GRVJ
<上映/VR体験ブース>
「behind the scene-宇多田ヒカル30代はほどほど。」
「illion × SPACE SHOWER TV『Told U So』ステーションID」3DVR ver.

『ALTERNATIVE ACADEMY』
2017年3月4日(土)東京都 WWW X
OPEN 22:30/START 23:00
<LIVE ACT>
cero、Yogee New Waves、WONK
<DJ ACT>
okadada、サイトウ“JxJx”ジュン、STUTS、Licaxxx

『SPACE SHOWER NEW FORCE』
2017年3月5日(日)東京都 WWW X
<出演者>
iri、ドミコ、For Tracy Hyde、向井太一、The Wisely Brothers

『MOVIE CURATION ~特上音響上映会~』
2017年3月6日(月)東京都 WWW
<上映作品>
「Fishmans in SPACE SHOWER TV」
「『Cornelius performing Fantasma USツアー』密着ドキュメンタリー・完全版」
「『The Documentary DEV LARGE/D.L』SPECIAL EDITION」

『SPACE SHOWER MUSIC AWARDS』
2017年3月7日(火)東京都 東京国際フォーラム ホールA
OPEN 17:30/START 18:30開演
<LIVE ACT>
きゃりーぱみゅぱみゅ、クリープハイプ、Suchmos、高橋 優平井堅、レキシ
<SPECIAL MOVIE>
RADWIMPS
<GUEST>
KANA-BOON、KOHH、ZEEBRA、中田ヤスタカ、Hi-STANDARD(難波章浩)、BOOM BOOM SATELLITES(中野雅之)、マキシマム ザ ホルモン(ダイスケはん/ナヲ)、METAFIVE(高橋幸宏/TOWA TEI/LEO今井)…and MORE

<「PEOPLE’S CHOICE」投票方法>
「PEOPLE'S CHOICE」は一般投票によって決定する部門賞。
【投票期間】 2月28日(火)23:59まで
投票はこちらから。

『TOKYO MUSIC ODYSSEY 2017 SHIBUYA POP UP STUDIO』
期間: 2017年3月4日(土)~3月6日(月)
会場: TOKYO MUSIC ODYSSEY SHIBUYA POP UP STUDIO(GALLERY X BY PARCO)
〒150-0042東京都渋谷区宇田川町13-17
チケット: 無料招待制(抽選)
応募方法:Peatixにて受付
※抽選応募期間 ~2月24日(金)

<TALK SESSION>
2017年3月4日(土)
・15:00〜「クリエイティブ×2020~世界を魅了する、メイドインジャパンのクリエイション~」
真鍋 大度 × MIKIKO
・18:00~「音楽×東京 ~クロスオーバーするTOKYOカルチャー~」
Zeebra × オカモトレイジ(OKAMOTO‘S)

<CREATOR’S TALK>
2017年3月5日(日)
・16:00~「気鋭の映像クリエイターが映し出す、都市と音楽の未来」
山田健人

<RUNNNG EVENT+MINI TALK>
2017年3月4日(土)
・11:00~トークイベント「音楽×ラン ~私のプレイリスト『THE10KM』~」
金井政人(BIGMAMA)× 藤咲彩音(でんぱ組.inc)
・12:00~ランニングイベント「渋谷を走ろう!TMOラン!」
金井政人(BIGMAMA)× 三原勇希 SPACE SHOWER TV VJ & model
共催: 雑誌「走るひと」(1milegroup㈱)

<WORK SHOP + MINI TALK>
2017年3月5日(日)
13:00~「おとなもこども楽しめる!未来の演奏体験 by KAGURA」
DJみそしるとMCごはん
使用ソフト:KAGURA(㈱しくみデザイン)

<KIDS EVENT>
2017年3月6日(月)
「スペシャキッズミーティング~音と木のおもちゃで遊ぼう~ 」
一部13:00…0~2歳児対象/二部15:00…3~5歳児対象
磯部正文(HUSKING BEE)
協力:東京おもちゃ美術館(日本グッド・トイ委員会)

<EXHIBITION>
※VR映像作品を体験できるブースを設置
「illion × SPACE SHOWER TV 「Told U So」ステーションID」3DVR ver.
「宇多田ヒカル30代はほどほど。」ライブダイジェスト 3DVR ver.
2017年3月4日(土)~3月6日(月)
SHIBUYA POP UP STUDIO イベント参加者様対象
2017年3月5日(日)17:00~19:00 一般入場可

『TOKYO MUSIC ODYSSEY 2017』オフィシャルサイト

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