3rdミニアルバム『誰にもわからない~何が幸せ?~』リリースインタビュー

丸本莉子にとっての“幸せ”の意味 「アルバムで気持ちが前向きになってもらえたら」

 

「来年は自分と向き合って活動していきたい」

ーー楽しみにしています。丸本さんは今でも地元の広島でライブを開催することが多いですが、「たどりつく場所」は郷土色の強い曲になりました。

丸本:この曲はインディーズの頃に瀬戸内ブランドの公式キャンペーンソングとして作った曲で、<瀬戸の香り>という歌詞が入っていたりするんです。今は「ミサワホーム中国 ZEH」のCMソングとして起用していただいています。

ーー編曲はライブでキーボードを担当している平野晋介さんです。

丸本:曲は平野さんと共同で作りました。実は、広島に住んでいる頃は瀬戸内海があまり好きじゃなかったんですね。海の向こうに街が見えるのが海らしくないなと思っていて。でも、離れてみて美しい瀬戸内海の良さに気づくことができました。

ーーキャンペーンソングを書く時に意識する部分はありますか。

丸本:単純なご当地ソングにはなりたくないので、直接すぎる言葉は使わないようにしています。例えば、歌詞に名産品の名前がいくつも入っていたら曲の印象が固まりすぎてしまう。そうじゃなくて、ひとつの曲としても聴いてもらいたいんですよね。だからこの曲では一瞬何かなと思うような「多島美」という言葉を入れて楽曲の雰囲気を表現しています。

ーー内海の美しさを表現した「多島美」という言葉はこの曲にぴったりですよね。アルバムを通して聴くと「ご機嫌ベイベー★」の歌詞の書き方が、今の丸本さんの作品とは違う印象を受けました。

丸本:もともとはインディーズ時代に作った曲で、何度も書き直しましたがようやく上手くストーリーになったと思います。ほかの曲と比べて使っている言葉は明るいですが、今と書き方は変わっていないですね。歌うと自分自身も元気になる曲で、沢山の方がこの曲を聴いて前向きになってもらえたらなと思っています。2年前に広島東洋カープの中﨑翔太選手が広島でのワンマンライブを観に来てくださった時に、この曲が一番好きと言ってくれて、今も登場曲に使っていただいているみたいで。2016年はカープがすごく活躍した年なので、そこに私の音楽が関われていたというのが嬉しいです。

 

ーー丸本さんにとって2016年はどのような年でしたか。

丸本:いろいろな挑戦ができた1年でした。来年も周りの方に感謝をしながら、自分と向き合って活動していきたいなと思います。

ーー最後の質問です。今作のサブタイトルに「何が幸せ?」とありますが、丸本さんにとって幸せとはなんですか。

丸本:美味しいものを食べた時も幸せだし、生きている上で音楽ができているのも幸せです。幸せはいっぱいあるけど、それに気がつかない時も、時には見失う時もあるじゃないですか。その幸せにアルバムを通して少しでも気づいて、気持ちが前向きになってもらえたら嬉しいです。

ーー以前、2ndミニアルバム『フシギな夢の中』でのインタビューの際に、“フシギな夢”とは「疑いたくなるくらい幸せな瞬間」と答えていて、“幸せ”ということで一貫しているのかなと感じました。

丸本:意識はしていないのですが、今年はそうだったのかもしれないですね。周りの人が結婚して幸せそうだなと、人それぞれでいろんな幸せの形があって。その人が羨ましいとかじゃなく、自分の現状を見つめ直していけたらなと思いますね。……結婚したい(笑)。

ーー来年は結婚ソングが聴けるのを期待しています(笑)。

(取材・文=渡辺彰浩/写真=池田真理)

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■リリース情報
3rdミニアルバム『誰にもわからない~何が幸せ?~』
2016年12月21日(水)
価格:1,800円+税

<収録曲>
1.誰にもわからない
2.ガーベラの空
3.糸
4.トロイメライ~人魚の夢~~人魚の夢~
5.ぷれぜんと
6.たどりつく場所
7.ご機嫌ベイベー★ ※ボーナストラック

■ライブ情報
丸本莉子3rdミニアルバム発売記念イベント「ミニライブ&特典会」
2016年12月23日(金・祝)東京都 タワーレコード渋谷店 4Fイベントスペース
15:30 ミニライブスタート

ワンマンライブ『丸本ん家(ち)へようこそ ~ぷれぜんとふぉーゆー2016~ in東京』
2016年12月29日(木)東京都Mt.RAINIER HALL SHIBUYA PLEASURE PLEASURE
OPEN 18:30/START 19:00

丸本莉子オフィシャルサイト
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丸本莉子オフィシャルFacebook

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