丸本莉子が高知初ストリートライブで見せた覚悟「現場の雰囲気をみて素の自分を出す」

丸本莉子がストリートライブで見せた覚悟

 丸本莉子が8月14日、高知県市内の帯屋町にあるデュークショップ高知店の前でストリートライブを行った。

 同ライブは6月30日新橋駅近くのビジネス街でスタートした、1年をかけて行うストリートライブプロジェクト『丸本莉子ライヴワーク2016〜1万人との癒し旅』のひとつ。丸本は2015年に高知県の観光特使に就任しており、その活動の一環として高知県が掲げる『2016奥四万十博』のテーマソングに「がんばる乙女〜Happy smile again〜」(2016年3月リリースの2ndミニアルバム『フシギな夢の中』収録)が起用され、地元のCMでは多数オンエアされているなど、高知県は丸本にとって繋がりの深い場所だ。

 今回、7月22日に丸本の地元広島の金座街で行ったストリートライブに続き、高知では初となったストリートライブを取材。ライブ後には丸本だけではなく、当日機材が間に合わず急遽PAとしてライブに協力した高知のライブハウス、X_pt.(クロスポイント)代表の西岡隆宏氏、テレビ高知の深夜の音楽番組『ミュージックムーブスリム』を担当する番組ディレクター吉田望氏(株式会社テレビ高知映像)にもインタビューを行った。ストリートでライブを行う際に丸本とスタッフがどんな意識を持っているのか、そして西岡氏、吉田氏から見た丸本莉子の魅力について、興味深い話を聞くことができた。

「ストリートライブはお客さんの入れ替わりが激しい。足を止めてくれた人が少しでも覚えてくれるように、またいつか見たときに思い出してもらえるように『広島県出身のシンガーソングライター丸本莉子です』と、できるだけ名前をMCするようにしています。それは東京でのストリートライブでも同じですね」

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 今回のライブでは丸本本人がそう語るように前回の広島でのライブに比べて、自身の名前を伝える場面が多かった。人だかりができている時や観客の流れが多い時、曲間など、タイミングを見定めて挟むMCはインディーズの時から各地でライブを行うことで得た彼女のストリートライブにおける感覚なのだろう。

「ライブハウスやイベントでのライブは時間が限られているけど、ストリートではある程度自分で自由に組み立ててライブをしています。だから普段のライブでは話さないような『暑いですね』ということでもいいから世間話も含めてカッコ付けずに素の自分を出していきたいですね」

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 セットリストにおいてもライブの状況を見ながら組み立てていて、この日のライブでは高知に馴染みの深い「がんばる乙女〜Happy smile again〜」を序盤と最後に披露し、同曲を軸にライブを組み立てていた。

「お客さんが少なかったらカバー曲を挟んだり、現場の雰囲気をみて、オリジナル曲、カバー曲を入れ替えることは多いですね。それから『ガーベラの空』のようなアップテンポな曲でノッてくれている時には次はバラードで緩急をつけてじっくり聴かせるとか、歌っているときに、次の曲を考えながらやっています。今日のセットリストは良い構成でできたと思います」

 その「ガーベラの空」を歌う前には、「初めて作詞家さんの藤林聖子さんと歌詞を一緒に作りました。〈ありったけの夢を かき集め〜〉で有名なアニメ『ONE PIECE』の『ウィーアー!』を手がけた方です」と一節歌い観客を乗せ、楽曲に入る流れは絶妙だった。

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