『HEN 愛 LET'S GO! 2 ~ウルトラ怪獣総進撃~』インタビュー
POLYSICSハヤシが語る、ウルトラ怪獣への偏愛「オレが曲にしないとな、という使命感はあった」
「好きだ好きだと言ってるのに『あれば飲みたい』と絶叫するのが、『らしい』かな、と」
——ハヤシ君て勉強好きでしょ。
ハヤシ:(笑)そんなことないよ。
——もちろん学校の勉強って意味じゃなく、自分の好きなことに関してはすごく熱心で、過去の名盤とかもまめに聴いてるじゃないですか。自分の好きなことはどんどん勉強して摂取していこうという気持ちは強いでしょ。
ハヤシ:うんうん。
——それと同時に、こんなにいいものあるんだからみんなも聴きなよって、周りに勧めたがるっていうか。そういう傾向もすごく強いのではないかと。
ハヤシ:うんうん、すごい強い!めっちゃ強い。
——でもそういうこと言いたがらないアーティストもいるんですよ。誰に影響受けたとか。でもハヤシ君は嬉々として言うじゃないですか。この曲の元ネタはこれですよってことまで(笑)。
ハヤシ:DJでかけたりするもんね(笑)。
——つまりそれと同じ意味で、ウルトラ怪獣やらドクターペッパーのことを歌いたい、言いたいということですか。
ハヤシ:うん、言いたいですねえ。ウマいはずだぜ!って。ゆで卵は固ゆででしょう!半熟はチャラいよね!みたいな。それは言いたいなあ(笑)。
——サウンド面の追求とは違う意味で、今回そういう言葉を突き詰めたわけですよね。
ハヤシ:いやあけっこう大変でしたね。前例がないし、正解もないし。わかりやすさとわかりにくさのせめぎ合いがありましたね。たとえばドクターペッパーの日本での立ち位置って特殊じゃないですか。好きな人はすごい好きだけど、嫌いな人には相手にもされない。アクが強いから。だからドクターペッパー好きな人に会うとちょっとうれしい。どこでも売ってるわけでもない。すごい好きだけど、箱買いして家に置いておくほどでもない。ふらっと自販機に行った時にあったら買っちゃう、ぐらいの存在感、自分にとって。そんな飲み物ってなかなかないじゃないですか?(熱弁)
——え、ええ。
ハヤシ:それでいて歴史も長い。アメリカではコカコーラより長いんだよね。そういう、歴史は古いんだけど日本ではそういう存在、っていうのが自分の音楽性とリンクするなと思って。好きな人はすごい応援してくれるけど……でもアクが強いでしょ、ポリシックスは(苦笑)。それがイヤな人はまったく受け付けない、というのもある。そういう存在感が自分とダブったときに、歌詞の決め言葉として「あれば飲みたいドクターペッパー!」というのが浮かんできた。
——あれば聴きたいポリシックス!
ハヤシ:そうそう(笑)。そんなに好きだ好きだと言ってるのに「あれば飲みたい」と絶叫するのが、「らしい」かなと、自分では思う。こうやって分析したことないから恥ずかしいんだけど(笑)。恥ずかしいんだよね、歌詞を説明するのって。
——なるほど。好きなものをみんなと共有したい、つまり形を変えた「自分をわかってもらいたい」という気持ちですよね。
ハヤシ:うん、そうかもしれないですね。