10thシングル『Blue Sky Blue』リリースインタビュー

Flower・鷲尾伶菜と市來杏香が見据えるグループの未来 「良い意味でE-girlsと対照的になれたら」

市來杏香。

「いろいろな楽曲を歌うことができて一歩踏み出せた」(市來)

――今回のシングルを出す前に、3月にはアルバム『花時計』をリリースしていましたが、アルバムを制作したことで今回のレコーディングに良い影響はありましたか。

鷲尾:『花時計』は単独ライブツアーもあるなかで、一緒に歌えそうなものや盛り上がれそうな曲など、ステージングをイメージした曲が数多く収録されているので、グループにとっては新たな第一歩になったと思います。

市來:私もいろいろな楽曲を歌うことができて一歩踏み出せたと思います。同世代の方がFlowerの曲をたくさん聴いてくれるんですけど、「家族で共有しているよ」や、「お母さんはカヴァーアルバムが好きだって言ってたよ」と言ってくれるファンの方もいたりして、幅広い世代の人に私たちの曲がたくさん届いていると実感しますね。

――いい話ですね。2人はメンバーの増減などもあり、歌割りなども変わっていくなかで、自分たちの歌がどう成長したと感じますか?

鷲尾:『花時計』は、すごいスピードでレコーディングをしていったんです(笑)。でも、それをしたからこそ成長できたとも言えますし、カヴァーアルバムでレイラ・ハサウェイの「Baby Don't Cry」を歌ったんですけど、ああいったR&B系の洋楽を歌うことで、表現の幅が広がったと思います。

市來:私、伶菜さんの歌うその曲めちゃくちゃ好きです(笑)。

鷲尾:でも、自分はすごい悩んだ曲なんです…。「もっとできただろう」と思って。この曲は本当に苦戦しましたけど、自分の歌い方やリズムの感じ方が身体に染み込んできたことで歌えるようになりました。

――でも、短期間で色々な曲に挑戦して、その分大きく成長したわけですよね。試練を乗り越えた末の今作ではどういう歌い方を身に付けましたか。

鷲尾:しっとりと歌うだけではなく、リズムにしたがって強めに歌ったりしました。1年前にこの曲を歌っていたらまた違うようになっていたんじゃないかなと思います。

市來:私はパフォーマーだったので、Flowerとして、人前で歌を歌うっていう機会があまりなかったんですけど、やっぱりE-girlsのライブツアーを通して、たくさんの人の前で歌う緊張感を味わって、自分なりにいろいろと研究するようになりました。そこから、レコーディングでも「ここはこうしてみたい」と自分の思いも言わせていただいたり、今までは、貰った曲をただ歌うだけだったけど、「市來杏香として歌ったらどうなるんだろう」と気になり始め、ボイトレの先生と相談しているうちに歌に対しての想いが変わりましたね。

――要求に応える段階から、そのうえ自分の個性をどう出すかというところまで来たんですね。ちなみに、伸びやかに歌う「Blue Sky Blue」に対して、要所で刻んで歌う「Clover」がありますが、どちらが難しかったですか。

鷲尾:両方とも、歌いやすかったですね。自分のなかの印象では、今までの曲がバラード色の強い楽曲で息の使い方なども音になって入っていたので、気を抜けない感じだったんですけど、この2曲は結構伸びやかに、等身大の気持ちで歌えましたね。

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