石井恵梨子のチャート一刀両断!【番外編】

先週「本当に」一番聴かれた楽曲とは!? ビルボード総合チャートを読む

参考:2015年4月20日付のビルボード「Japan Hot 100」

1位:ST☆RISH「マジLOVEレボリューションズ」
2位:ニャーKB with ツチノコパンダ「アイドルはウーニャニャの件」
3位:ナオト・インティライミ「いつかきっと」
4位:ゲスの極み乙女。「私以外私じゃないの」
5位:CNBLUE「WHITE」
6位:Juice=Juice「Wonderful World」
7位:TUBE「いまさらサーフサイド」
8位:三戸なつめ「前髪切りすぎた」
9位:サザンオールスターズ「アロエ」
10位:NMB48「Don't look back!」

 オリコンのシングル/アルバムのトップ10を参照に毎週更新される「チャート一刀両断!」に続き、番外編が始まります。ソースとなるデータはビルボードの「Japan Hot 100」。

 こちらは、特典商法に左右されやすいパッケージ売上げ以外の要素も組み込もうと、DL回数、PCに読み込まれた回数、ラジオのエアプレイ数、ツイッターに登場した回数などを総合的に集計したチャート軸。アルバムとシングルを分けることもなく、あくまで「楽曲」単位で上位100曲を提示していることも特徴です。

 要するに、プロモーション等によって「売れたことになっている」と作品と、「本当に聴かれている曲」が違うのではないかと疑え、という指令でしょうか。リアルサウンド編集部の性格がなんとなくわかる気がします。

 そんな冗談はさておき。これまでアルバム単位でチャートを見つめてきた筆者にとって、確かに楽曲単位というのは新鮮。先週は初登場で300,277枚セールス、今週も68,716枚と売れ続けているサザンオールスターズの『葡萄』だが、先行配信シングルの「アロエ」だけを取ってみれば10位であるというのも面白い。その上位を見てください。「アロエ」よりも今週よく聴かれていたのは、ゲスの極み乙女。の「私以外私じゃないの」であり、ニャーKBであり、ST☆RISHなのですよ!

 知らない人も多いと思うので一応解説。ニャーKBとは、子供向けアニメ『妖怪ウォッチ』に出てくる架空アイドル(ジバニャンが大ファン)で、そこに秋元康が本当に命を吹き込だのがwithツチノコパンダ名義の「アイドルはウーニャニャの件」。歌っているのはAKBの島崎遥香ら7名だ。また、ST☆RISHとは人気ゲームを原作とするアニメ「うたの☆プリンスさまっ♪」に出てくる主役のアイドルグループで、歌うのは7人の声優たちだが、クレジットは完全にアニメのキャラクター名。今回の「マジLOVEレボリューションズ」はシリーズ第3期の主題歌である。アイドルが強い、アニメが強いとはここ何年も言われていることだが、アニメから生まれた架空アイドルの曲が、少なくとも今週の日本では1位と2位だ。なんだかすげぇ時代だなぁ。

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