宇野維正のライブオーディション『HARE NOVA』レポート

『HARE NOVA Vol.07』ライブレポート 「バンドはナマモノ。オーディションがすべてじゃない」

イエスマン

 

 ボーカル&ベースのsayoko NAGAMUUとドラムのたかきひでのり、そこにサポートのキーボードが加わったギターレスの3ピースポップバンド、イエスマン。結成からまだ2年。途中、前任のキーボードが脱退して半年以上活動を停止していて、今の3人になってからはまだ3ヶ月余りというのが信じられないほど完成された独自の世界を持っている。ポップソングのフォーマットに縛られない予測不可能な楽曲構成と、そこに自由に漂う個性豊かなNAGAMUUのボーカル。ゲストウォッチャーともタメ口でやり取りする強烈なのに愛らしいキャラクターと合わせて、スターの片鱗をうかがわせた。

■ゲストウォッチャーコメント
中山道彦「NAGAMUUさんの圧倒的な存在感と、それを支えるドラムとキーボード。まだ結成から短いのにこれだけ確固とした世界観ができているのは本当にすごい。奇跡的な出会いだと思うので、その奇跡を大切にしてください。代表曲と呼べるような楽曲が生まれるのを楽しみにしてます」
日置淳「素晴らしいパフォーマンスでした。ボーカルの自由さに耳を奪われますが、実は手元のベースはものすごく丁寧に弾いていて、ドラムも押し引きやタメが非常に緻密に構成されていて、全体的に非常にスキルが高い。もっといろんな曲が聴いてみたいです」

とけた電球

 

 都内を拠点に活動する4人組バンド。実はボーカル/ソングライターの岩瀬賢明はまだ高校生。一見シンプルでストレートなギターバンドのようでいて、とても10代とは思えないようなアダルトな空気を醸し出す非常に洗練された楽曲が持ち味。バンドのど真ん中に幹の太い楽曲があって、それを大事に育て上げるように各パートが寄り添っていて、とても真面目に音楽に取り組んでいる様子が伺える。あとは、パフォーマンスの場でいかにオーディエンスを魅了していくのかというのが課題だろう。

■ゲストウォッチャーコメント
原田公一「曲がすごくいい。全曲好きでした。楽器の音色面での工夫の余地だとか、曲のタイトルが素っ気なさすぎるとか、課題はたくさんあると思いますが、今後の成長がすごく楽しみです」
宇野維正「昔のオリジナル・ラブとか最近のバンドだとマルーン5とかを思わせる、実は今の日本にあまりいないタイプのバンドですよね。あとはその音楽性に合わせてもっと本人たちがチャラさを身につけるようになれば、よりバンドの色気が増すんじゃないでしょうか」

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