ふくりゅうがミオヤマザキのプロモーション戦略を分析
200万DLの『マヂヤミ彼女』で話題、ミオヤマザキがメジャーデビュー その斬新すぎるPR戦略とは?
全く新しい、アーティストのPR展開を体験した! 200万ダウンロードを突破した人気ゲームアプリ『マヂヤミ彼女』(iOS)をご存知だろうか? メンヘラ彼女に閉じ込められた部屋を舞台にした、脱出アドベンチャー・ゲームとして大ヒットした本作。クリアすると、女性ヴォーカリストの歌声によるミオヤマザキの楽曲を聴くことが出来た。てっきり、アーティストとゲーム会社のタイアップかと思いきや、実は全く無名のバンド、ミオヤマザキをPRするために作られたゲームが『マヂヤミ彼女』なのだという。そして、その試みは成功した。
https://itunes.apple.com/jp/app/mi-jieki-tuo-chugemu-madjiyami/id683945916?mt=8
なぜなら、『マヂヤミ彼女』でアーティスト、ミオヤマザキの存在を知ったファンは、CDショップはもちろんiTunesやAmazonをチェックしても全く音源は存在せず、彼女らを確認出来るのはYouTubeにあげられた音源のみだった。しかも、顔は隠され、どんなメンバーかの素性すらわからない。ゆえに、リアルに会えるライブへの動員が右肩上がりで増えていったのだ。
そんな謎に包まれた2015年期待すべきニューカマー、ミオヤマザキが2014年クリスマスイヴにメジャーデビューが決定した。
ギミックやトリックがたくさん仕込まれた、ミオヤマザキ・プロジェクト。その実態は、mio(Vo.)、taka(G.)、Shunkichi(B.)、Hang-Chang (Dr.)による4人組ロックバンドだ。2013年、東京で結成。キャバ嬢でもあるVo. mioによる、”男性は心拍数が上がり、女性は皆共感する”恋愛の陰を描いた歌詞と、圧倒的なライブパフォーマンスにより「ミオラー」と呼ばれる熱狂的なファンを獲得してきた。
そんなミオヤマザキのメジャー・デビューシングル『民法第709条』のミュージックビデオがヤバい。なんと主演には、超人気AV女優、有村千佳が登場するのだ。しかも、自身も熱狂的なミオラーなのだそう。ていうか、けっこうキワドいシーンもあり……。
ミュージック・ビデオ作品は、小型カメラGoProを活用した、旦那、妻、不倫相手の3者からの視点で描かれており、旦那役をお笑い芸人ラフレクランの西村真二、不倫相手役を有村千佳が演じている。同じ楽曲を3者視点から描くことで驚きの物語展開をストーリーテリングしていく。さらに、登場人物の視点を変えて何回も観ることでリスナーに楽曲が刷り込まれていくという戦略も見事だ。12月17日には本編が公開され、さまざまな伏線がはりめぐされた、謎解きゲームのようなミュージック・ビデオは必見だ。