「宗像明将の現場批評〜Particular Sight Seeing」第6回 清竜人25『ハーレムフェスタ2014 vol.2』

アイドルの禁忌を正面突破した清竜人25 擬似恋愛もガチ恋も超えた「夫婦の営み」とは?

 

 清竜人が「夫」であり、6人の女性メンバー全員が清竜人の「妻」として清姓を名乗るという、一夫多妻制スタイルで登場したアイドルグループ、清竜人25。2014年11月11日に渋谷TSUTAYA O-EASTで開催された『清竜人ハーレムフェスタ2014 vol.2』での清竜人25のライヴは、「アイドル」と「アイドルを見る側」の一般的な関係性を豪快に破壊するかのような痛快なステージだった。

 この日は、pixivによる「つくドル!プロジェクト」から誕生した虹のコンキスタドールがオープニングアクトを務め、私が会場に着くと乙女新党とCheeky Paradeが続けてステージに立った。本編のこの2組とも、いわば王道的なアイドルグループである。

 驚愕したのは、清竜人25の登場とともに会場が異様な盛りあがりになったことだ。ちょっと待て、いくら清竜人25の主催イベントとはいえ、乙女新党やCheeky Paradeのようにチャートの実績もまだ出ていない、明日11月12日にようやくデビューするグループだ。それなのに、ピンクのメイド姿の6人の夫人たちがステージに現れ、さらに清竜人がスポットライトに照らされると、会場からは熱い歓声が沸き起こった。野太い男の声で「清〜!」と。

 

 1曲目はデビュー・シングル『Will♡You♡Marry♡Me?』のカップリング曲「ラブ♡ボクシング」。清竜人とともに、女性メンバー、いや6人の夫人がパート割りされて一緒に歌う楽曲だ。「Will♡You♡Marry♡Me?」と「ラブ♡ボクシング」はダンス☆マン編曲で、「ラブ♡ボクシング」では夫人たちの歌唱もいきなりソウルフルだ。

 続く未CD化曲「A・B・Cじゃグッと来ない!!」は、まず夫人が3人で清竜人をリフトしてスタート。ディズニーを連想させるようなミュージカル風の楽曲で、この日のライヴで披露された「Call♡Me♡Baby」「どうしようもないよ…」といった未CD化曲は、こうしたミュージカル風の楽曲が多い。

 ここでふとフロアに目をやると、さっきまで乙女新党やCheeky Paradeで盛りあがっていた若者たちが上半身裸になっていた。清竜人25のステージになって、フロアも遂にタガが外れた雰囲気になったのだ。

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