メジャーレーベルが争奪戦中!? Shiggy Jr.がシーンの枠を超えて愛される理由

 インディー界で活躍する4人組ポップ・バンドShiggy Jr.が、めきめきと頭角を現している。

 9月19日には新宿LOFTで『新宿ロフト presents 乙女の事情』に出演。アイドルグループ・Negiccoとの共演で会場を大いに盛り上げたほか、ボーカル・池田智子が9月7日放送分の『オールナイトニッポンR』(ニッポン放送)パーソナリティーに抜擢されるなど、バンドシーンの枠に収まらない活躍で話題を呼んでいる。

 同バンドは池田智子・原田茂幸・森夏彦・諸石和馬からなる4人組で、ポップ・バンド界隈におけるアーリーアダプター層においてすでに名の知れた存在だ。2013年11月にリリースした『Shiggy Jr. is not a child.』と、2014年7月発売の『LISTEN TO THE MUSIC』といったミニアルバム2作はそれぞれファンから高い評価を得ると共に、『ゴッドタン』(テレビ東京系)などのプロデューサーとして知られる佐久間宣行氏や、最近ではお笑い芸人の高橋茂雄(サバンナ)といった著名人から広く絶賛されている。ほかにも、tofubeatsの2nd EP『ディスコの神様 feat.藤井隆』には表題曲に池田がゲストボーカルで参加しており、新世代のポップミュージックにおける担い手の一人として活躍中だ。

 そんな同バンドの魅力や音楽シーンへの波及力について、音楽ブログ『レジーのブログ』の運営者で、これまで何度もShiggy Jr.を取り上げてきたレジー氏はこう語る。

「ポップさ・キャッチーさに徹底的にこだわった聴き手を選ばない楽曲がShiggy Jr.の最大の強みです。それゆえ、東京のインディーシーンに属するバンドという立ち位置でありながら、そういった音楽に接しているクラスターにとどまらない幅広い層にアプローチできている。先日Negiccoとのツーマンライブが実施され、来月にはDorothy Little Happyと同じイベントへの出演も予定されているなど、アイドルシーンとの親和性が高いのもこのバンドの特徴ですね」

 彼女たちがブレイクするきっかけになった事象やシーンの動き、それに付随するメディアや著名人の動きについてはこう続ける。

「彼らのライブの大定番曲『Saturday night to Sunday morning』がSoundcloudで公開されたのが昨年の秋でしたが、発表からほどなくして音楽系のブログなどで話題となり一気に“日本のポップミュージック好きの共通言語”になった印象があります。ダイノジの大谷ノブ彦氏もその頃から反応していましたね。“インディー”“インターネット”といったキーワードで語られるムーブメントはともすれば敷居の高いものになりがちですが、そんな中でShiggy Jr.の“J-POPど真ん中志向”はとにかく異彩を放っていました。『いつでも世界中の音楽が聴ける』『だからこそ何を聴いていいかわからず立ちすくんでしまう』という情報過多の時代だからこそ、『ポップで楽しいことが大事』という彼らのプリミティブな姿勢が多くの人の共感を呼んだのではないでしょうか」

関連記事

インタビュー

もっとみる

Pick Up!

「コラム」の最新記事

もっとみる

blueprint book store

もっとみる