SHIBUYA-AX13年半の歴史に幕 pillows、9mm、WHITE ASHがフィナーレを飾る

 

 最後に登場したthe pillowsは、ボーカル・ギターの山中さわおが「久しぶりだな、お前ら」と語り、「I think I can」を演奏したところからライブがスタート。その後も「Blues Drive Monster」や「The third eye」など、25年にわたるキャリアの中から、名曲の数々を披露した。また、MCでは山中が「どうしよう。AXが終わる悲しみより、共演者にちやほやされる喜びの方が大きい…」と語ったり、ドラムの佐藤シンイチロウが「このライブが終わったら記念に椅子を持って、さっさと帰っちゃってください。22時すぎると追加料金も取られるので」と観客にユーモラスに語りかけるなど、マイペースなステージングに客席が爆笑する一幕も。

 ライブ中盤、山中が「バンドも結成25周年を迎えて。この度『ロックと私についての作文』のような曲を作ってきました」と語り、新曲を披露。自身のキャリアを語るような歌詞と、原点に立ち返ったようなストレートなロックンロールナンバーが特徴的な楽曲だった。

 

 アンコールでは「Swanky Street」と「Ready Steady Go!」の2曲を披露。「Swanky Street」の終盤では、山中が「壊れてもいいんだ 僕らが全部憶えてる」と感情をこめて歌いあげ、涙するファンの姿も散見された。最後の「Ready Steady Go!」では、サビの大合唱に合わせて大量の金テープが舞い、AXの最後を盛大に祝った。

 

 ライブ終了後には、再び登場した藤田が、この日出演した全バンドのメンバーと、AX側のスタッフ3名をステージ上に呼びこみ、花束の贈呈式を行った。のび太が「素敵な思い出をありがとう」、菅原は「私たちのAXは永遠に不滅です」、山中が「この狭い音楽業界のなか、またどこかですれ違うと思うんで。その時は宜しくお願いします」と、各バンドのフロントマンが思い思いの言葉をスタッフに捧げた。公演の最後には、藤田が観客にコール&レスポンスを提案。藤田が「AXー!」と声掛けをし、「ありがとうー!」と観客が答える形で、SHIBUYA-AXは約13年半の歴史に幕を閉じた。

(文=中村拓海)

MUSIC MONSTER公式HP

■セットリスト
・WHITE ASH
1.Crowds
2.Number Ninety Nine
3.Paranoia
4.Velocity
5.Jails
6.White Ash(the pillowsカバー)
7.Casablanca
8.Stranger

・9mm Parabellum Bullet
1.Answer And Answer
2.The Revolutionary
3.Vampiregirl
4.インスタントミュージック(the pillowsカバー)
5.黒い森の旅人
6.Black Market Blues
7.Discommunication
8.光の雨が降る夜に
9.(teenage)Disaster

・the pillows
1.I think I can
2.Blues Drive Monster
3.カーニバル
4.The third eye
5.LAST DINOSAUR
6.新曲
7.ONE LIFE
8.Funny Bunny
9.この世の果てまで
10.ハイブリッドレインボウ
11.No substance

en1.Swanky Street
en2.Ready Steady Go!

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