7!!が潜在的に持つリズムセンスとは? 楽曲とアレンジ、各プレイヤーの演奏から分析
楽曲の世界観に深みを持たせるアレンジと、バンドが潜在的に持つリズムセンスの良さ、グルーブが7!!の特徴だと小林氏。その中でも、ドラムのMAIKOのプレイに注目したという。
「7!!の楽曲は、バンドアンサンブルが気持ちよく、どのパートもリズム的な『おいしさ』を逃さずに表現しているのでサウンドに躍動感があります。特にMAIKOさんのドラムはグルーヴを生み出す上で重要な役割を担っています。いわゆるグルーヴの正体は『揺らぎ』ですが、MAIKOさんのプレイはキックがしっかりとしており、的確なリズムメッセージを出すことで曲を支え、それが各パートのフレーズのグルーヴを生かしています」
ボーカルのNANAEについても、リズム感が大きなポイントだと語る。
「リズムに対する発声のアクセントの合わせ方がきれいなので、どの曲でもボーカルがスムーズに耳に届きますし、細かいフックもピタリと決まり、ヨレずに軽々と歌いこなしているので気持ちいいですね。彼女はバンドサウンドが切り出した大きな波の中で、細かなフックを決めていくことで前に出ています。ボーカリストとして楽器的なアプローチを取っているといえるのではないでしょうか」
そして5月21日にリリースする最新作の「メロディ・メーカー」。これまでの楽曲で見せたリズム感、バンドアンサンブルが集約されたような楽曲に仕上がっているという。
「Aメロのフック、Bメロ後半で『いかにも』な感じで盛り上げておいてサビで転調など、ボーカルメロディを印象的に届ける展開ですね。アンサンブルに派手さはありませんが、しかし十分ノリの良い演奏をして楽曲の雰囲気を表現しています。
なかでも、Aメロのボーカルのフックは印象的です。意図的かどうかはわかりませんが、柔らかなイントロの後に、軽快なボーカルが乗るAメロが来るので、リズム的なフックが引き立ちます。この曲は全体的にそのようなリズムの静と動がうまく組み合わさっています」
8月には2ndアルバムのリリースも控えている7!!。小林氏が「よりダンサブルな曲を聴いてみたい」と語るように、リズム面でさらなる才能の開花が見られるかもしれない。
(文=編集部)
■リリース情報
『メロディ・メーカー』
発売:5月21日
価格:初回生産限定盤 ¥1,800(+tax)
通常盤 ¥1,000(+tax)
<収録内容>
・CD
1. メロディ・メーカー
2. My ダーリン
3. バイバイ(Spring Ver.)
4. メロディ・メーカー(Instrumental)
・DVD ※初回生産限定盤のみ
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