タッキー&翼、ジャニーズ若手の良き手本に 新シングルに漂う二人の成熟

 タッキー&翼の両A面シングル『僕のそばには星がある/ビバビバモーレ』(3月19日発売)が、3月31日付のオリコンCDシングル週間ランキングにて2位にランクインした。およそ2年半ぶりのリリースとなる同作は、2人が30代になってから初のシングルでもある。

 収録曲の「僕のそばには星がある」は、“星”をテーマにしたファンタジックな楽曲で、優しさや柔らかさを表現した、これまでのタキツバとはひと味違う作品となっている。いっぽう「ビバビバモーレ」は、アップテンポなパーティーチューン。二人のユーモラスな掛け合いで、楽しさを前面に推し出した作風だ。

 同シングルの特徴について、ジャニーズの動向に詳しいライターのジャニ子氏は次のように分析する。

「今回のシングルはどちらの楽曲も20代ならではの『気恥ずかしさ』が感じられず、清々しいまで『なりきって』歌っているところに好感が持てます。ジャニーズでは、ファンや周囲のスタッフが求めるキャラクター像と、実際に自分が表現したいことのギャップに悩むメンバーが少なくないのですが、彼らに関してはすでにそういった葛藤を乗り越えた感がありますね。また、デュオには“不仲説”が流れることが多く、彼らにしても『会っても話すことがない』というようなことを口にしていた時期もありましたが、ここ数年は、各々が座長を務める公演に足を運んだりしていて、たがいに尊敬しあっているのが伺えます。恐らく、今回のシングルをリリースするまでに、各々がソロ活動に力を入れてきたことにより、おたがいの違いを受け入れ、成熟した大人の関係が築けるようになったのかと。そして、各々がソロでパーソナリティを確立したからこそ、タキツバとしてやるべきことが明確になり、甘い楽曲は甘く、おもしろい楽曲はおもしろくといった風に、求められるタキツバ像を前向きに演じられるようになっているのではないでしょうか。以前から彼らは仕事に対し素直に取り組む姿勢を持っていましたが、30代になってその資質がより良く表れているのではないかと思います」

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