岡島紳士が語る「ポスト戦国時代のアイドル」(中編)
モーニング娘。の逆襲が始まった ハロプロ勢が再評価される理由
岡島 モーニング娘。の場合は、世代を超えてファンがいるという強みもあります。ジャニーズやK-POP(韓流)などにも顕著なんですが、アイドルグループは長く続けると二世代、三世代に渡ったファン層を獲得していきます。2000年前後にモーニング娘。にハマっていた10代後半、20代前半のファンは、今や30代半ばに差し掛かっています。10年過ぎても現役のグループは、10代から30代まで、幅広い層に刺さるようになっていくんです。ジャニーズなんか、上はお年寄りから下は子供まで、家族ぐるみでファンになっていたりします。
繰り返しになりますが、ハロプロはハロプロとして、やるべきことをちゃんとやってきました。モーニング娘。が再評価されるのは当たり前かと思います。
――ハロプロ以外で、ハロプロ好きにおすすめのグループはありますか?
岡島 ハロプロが好きなひとには、avexのSUPERGiRLSがおすすめですね。
SUPERGiRLSのプロデューサーはもともとハロプロオタクで、先日ご結婚を発表した松浦亜弥さんの、巨大なファンサイトを運営していたひとなんですよ。だから、ハロプロ好きにはしっくりくる部分が多いんじゃないかと思います。avexだからメディアにも強くて、イトーヨーカドーのCMにも出ていたりします。そういうところも親しみやすいんじゃないでしょうか?
第一回の時もお話しましたが、今はアイドル戦国時代からアイドル多様性時代へと移行している時期だと思います。ハロプロだから、avexだからといった固定観念にとらわれずに、いろんなグループを楽しむことができます。モーニング娘。だけじゃなく、もっとちゃんと評価すべきグループは、まだたくさんあるのではないでしょうか。(後編につづく)
(取材・文=マツタヒロノリ)